読書『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』読了!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

読書『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』読了!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評
読書『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』読了!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』とは?

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』とは、ニューヨーク大学スターン経営大学院教授のスコット・ギャロウェイ氏(Scott Gallo)が書いたGAFAについて考察のもと書かれ、2018年8月9日に東洋経済新報社より翻訳を渡会圭子氏が行い出版された本です。

『フラグメント化する世界 ーGAFAの先へー』に似た内容となっています。

どんな内容?あらすじは?

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』は、GAFA、つまり、Google、Amazon、Facebook、Appleの4社について書かれています。GAFAは世界を掌握するIT企業でもあり、この4社を指す言葉でもあります。この4社を西洋の騎士(ナイト)に例え、世界をどう制圧したのか、神様との関係といった、ファンタジー性をもたせた内容となっているのが特徴です。

第一章をGAFA、第二章をAmazon、第三章をApple、第四章をFacebook、そして第五章をGoogleとして、各企業がなぜここまで成長できたのかを個別で説明しています。さらに、第六章を四騎士はペテン師から成り上がった、第七章は、脳・心・性器を標的にする四騎士、第八章を四騎士が共有する覇権の8遺伝子、第9章をNEXT GAFA、第10章をGAFA以後の世界で生きるための武器、そして第11章を少数の支配者と多数の農奴が生きる世界。として締めくくっています。

合計416ページにおよぼボリューム感のある内容となっているの、かなり読み応えがあるのが特徴です。

ネタバレ

消費者として、Googleを使ったり、Amazonで買い物をしたり、Facebookを利用したり、AppleのiPhoneを持っていたりと、様々な日常シーンで当たり前のように触れていますよね?

しかし、企業としてここまで成長するには一筋縄で行きません。また競合他社やすでに先駆けてきた先輩企業を追い抜き、出し抜くまでに大変な道のりがありました。

Appleはマシーン。Amazonはストア、Googleは検索エンジン、そしてFacebookはソーシャル・ネットワークです。

しかし、2009年に当時GoogleのCEOだったエリック・シュミットがAppleの会社を辞任し、それ以後に、お互いの領域に踏み込むようになっていったのです。

広告、音楽、本、映画、ソーシャル・ネットワーク、携帯電話、そして昨今は、自動運転者です。

Amazonを物販、ECだけの利用でなく、アマゾンプライムで映画を観たり、Facebookメッセンジャーでやりとりしたり、Googleミュージックで音楽を利いたり、Appleで本を読んだりと、様々な領域へ股にかけているの感じませんか?

Amazonの新領域

各社は既存のサービスやビジネスモデルだけで完結するわけではありません。常に先を見据えて、チャンレンジを行っています。それは新規事業だったり、買収だったり、成功もあれば失敗もあります。

Amazonをネット販売サイトや電子サービスのみと思っているのであればお門違いです。Amazonがどこへ向かっているのかは明確となっています。

まず、小売業、メディア事業で世界的に優位に立つ。そしてすべての製品の配送を飛行機、そしてドローン、さらに自動走行車へ切り替えるのです。

Amazonで注文した商品が、自動走行車が届けてくれるのです。人間の配送員が時間の限られた中で配送するのではなく、機械やAI、そしてドローンが届けてくるのです。

では、それが実現するとどうなるでしょう?UPSやフェデックス、DHL、日本ではヤマト急便や佐川急便が廃れていくのです。

GAFAが意識している8つ

世界をより掌握するために、各社GAFAが意識している8つをご紹介します。

一つ目が商品の差別化、二つ目が、ビジョンへの投資、3つめが世界展開、4つ目が好感度、5つ目が垂直統合、6つ目がAI、7つめがキャリアの箔付け、最後が地の利です。

特に6つ目のAIについては、彼らが意識している点は何だと思いますか?

答えは、データです。すべての顧客の行動データを取得し、それをAIが通じて展開する。何をクリックしたのか、何に興味があるのか、何を検索しているのか。そしてAIを通じてその作業を行うのです。毎月お米を購入している人に「そろそろお米が必要ではありませんか?」なんて具合にね。

NEXT GAFAとは?

成功したベンチャー企業(評価額10億円以上)をユニコーンといい、その次に来る企業をNEXT UNICORNと呼ばれています。

本書、『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』では、次にGAFAになり得る企業をピックアップしています。(中には過去に繁栄をしていた企業も)

一つ目がアリババです。ご存知中国のEC会社で、アメリカ以外で初の躍如です。アリババもAmazonや他と同様にビッグデータを使い、AIを駆使し展開している大型企業です。今後よりグローバル展開すれば、GAFAの仲間入りです。(頭文字もAですね)。

次が自動車メーカーのテスラ、老舗小売業ウォールマート、そしてマイクロソフトが連なります。

そして注目が、Uber、リンクトイン、エアビーアンドビーです。

それぞれ持ち味を活かし、展開をしており、特色以外の事業展開ができればGAFAの仲間入りも夢ではありません。Uberは最近ではUber eatsを展開するなど、新しい試みも出来ています。

個人が成功するには?

ここまでは企業レベルの話が中心でしたが、では個人レベルでは何が必要でしょうか。まず、心理的成熟。自分の熱意をどうコントロールするかを意識する必要があります。

そして、好奇心や当事者意識、他にも当たり前ですが、大学へ行く、ブランド、友人、フェアではない競争、資格・証明、何かを成し遂げたい経験、都市に出よ、自分のキャリアをよく見せる、新しいものを受け入れる、株と計画、会社との連続的単婚を心がける、組織ではなく人に誠実に、好きなことではなく得意なことでキャリアを築く、不満を口にしない、平均に回帰することを覚悟する、あなたのスキルを評価してくれるところへ行く、セクシーな仕事は儲けが少ない、頑強さ、助けを求める、アルファベットのどの段階にいるか(アントレプレナー、ビジョナリー、オペレーター、プラグマティスト)、あなたはどこが得意か、ボトックス、ロングテール、ショートテール、バランス神話と、非常に当たり前の内容から、抽象的なワードまで様々なポイントが必要不可欠となっているのです。

正直、当たり前だろ、という箇所も見受けられますが、改めて価値を認識するのに一読をおすすめします。

まとめ

『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』を冒頭で紹介した『フラグメント化する世界 ーGAFAの先へー』と同じ感覚で読み始めたら、痛い目をみました(笑)。

全体期に、神や所業といった抽象的な表現も多く、翻訳が大変だっただろうなと感じつつも、手応えのあるようなないような感覚で読み続けたからです。

本書『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』では、「ニューヨーク・タイムズ」社のエピソードが顕著にリアルに記載されていたのが面白かったです。著者である、スコット・ギャロウェイ氏がアドバイザーかつ、株式の約18%を6億ドルで購入し、筆頭株主かつ役員にもなったのです。

デジタル改革を提案するスコット・ギャロウェイ氏に対して、古株の重鎮たちは、YESを言わずに結果として、施策を展開する前に失敗に終わったのでした。

ニューヨーク・タイムズは紙の新聞社です。しかし人々は徐々に紙面からウェブへと購読を変更し、またGoogleはニューヨーク・タイムズのコンテンツを一部利用(検索にヒットさせ)、上手に彼らのコンテンツを利用していたのです。

しかし、ニューヨーク・タイムズ社の面々はそんな状況を理解しようともせず、殿様商売でビジネスをし、いつしかそのパイを取られるという致命的な結果となってしまったのでした。

特に、About.com社をニューヨーク・タイムズ社は買収し、デジタル展開を下にもかかわらず、価値を見い出せず、さらには活用もできないため、Googleが、パンダアップデートを実施、一捻りで売上を低下させたのです。Googleはアルゴリズムを変えて、彼らのコンテンツが検索の後ろの彼方になるように仕掛けたのです。

「コンテンツを貴重品扱いせず、あらゆるところにばらまいて、アクセスを稼ぐという決定したのだ」「ニューヨーク・タイムズは近代ビジネス史上、最大の間違いを犯したのだ」と。

本書『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の中で、特に読み応えのあるエピソードでした。自分たちの価値が、実は人様の上であぐらをかいていただけ。まるで西遊記の孫悟空とお釈迦様のようなエピソード。

これから新しいビジネスを起こしたい方、今の企業で失敗を成功にしたい方などにぜひ読んでほしいおすすめの一冊です。

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