『弱者男性1500万人時代』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『弱者男性1500万人時代』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評

『弱者男性1500万人時代』とは?

『弱者男性1500万人時代』とは、ライターであり、経営者でもあるトイアンナ氏の執筆で2024年5月1日に扶桑社新書から出版された本です。

どんな内容?あらすじは?

『弱者男性1500万人時代』は、格差社会が広がる日本で、男性の立場がどんどん弱者化しており、女性や障害者との違い、なぜ男性の弱者は守られるべきものがないかなど、アンケートや分析デートと一緒にまとめられています。

1章が、弱者男性とは誰のことか

2章は、男性の弱さ

3章が、弱者男性の声

4章は、弱者男性の分類

5章が、弱者男性になってしまう

6章は、弱者と認めてもらえない

7章が、弱者から抜け出せない

8章は、弱者男性とミソジニー

9章が、弱者男性に救いはあるのか

合計9章で構成されています。

『2050年の世界 見えない未来の考え方』や『パラサイト 半地下の家族』VS『万引き家族』のような本となっています。

ネタバレ

弱者男性といっても、何を定義に弱者男性となるのでしょうか?

『弱者男性1500万人時代』では、弱者男性を16種類で設定しています。

・障がい者

・信者の家族

・引きこもり

・介護者

・虐待サバイバー

・犯罪被害サバイバー

・多重債務者の家族

・容姿にハンディのある人

・貧困

・性的マイノリティー

・境界知能

・非正規雇用・無職

・コミュニケーション弱者

・3K労働従事者

・在日外国人、民族的マイノリティ

・きょうだい児

と16項目を定義に、弱者男性について解説されています。

弱者男性の分類・グループ

さらに、弱者男性を分類、グループに分けると

・自分を責めるグループ

・社会や政治家に責任を求めるグループ

・会社に責任を課すグループ

・家族に悩まされるグループ

・女性を恨むグループ

5つのグループに分けられています。

コミュニケーション弱者男性とは?

この中で特に気になる点をピックアップしました。

男性と女性ではコミュニケーションのスタイルが異なります。

女性は何も話題がなくてもコミュニティの輪に入りやすい、一方で男性は「カネとコネとネタ」がないと相手にされないという側面があります。

婚活では特に、男性が積極的に行動することが良しとする風潮があり、逆に女性は会話が弾まなくても結婚につながりやすいという傾向です。

これは男性が引っ張っていくという世間の風潮があり、コミュニケーション能力が低い男性は弱者として見なされやすくなります。

自分で自分を弱者と認めない

生活困窮になると、生活困窮、ホームレス自立支援を使った事がある人は、13.3%ほどしかいません。

自分が孤立したり、女性や性的マイノリティのようにコミュニティや支援サポートがあるといったものが男性は少ないため、どんどん弱者化していきます。

女性はガラスの天井、男性はガラスの地下室

女性はどんなに自立しても女性という性別によって、出世の限界や行き着く先に男性より先に進めないという、「ガラスの天井」があると言われています。

「男性は呑気でいいな、有利でいいな」、と思われている一方で、男性は一度貧困や弱者男性になると、ガラスの地下室へ落ちてしまいます。

女性は、性を利用した産業やセーフティーネットが豊富なため、救い出されやすくなるのに対して、男性は一度落ちるところまで落ちると、這い上がるのが難しくなります。

まとめ

令和になり働き方や生き方も多様化した時代になりました。

一方で、男性を始めとし、格差の差は広がっています。

本書は男性をテーマにし、弱者男性になる人や弱者男性が生まれていく背景が描かれていました。

ただ、弱者男性から這い上がる方法や解決策は載っていないため、

あくまでも参考図書として研究している人におすすめの一冊です。

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