読書『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』レビュー、あらすじ、ネタバレ

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読書『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』レビュー、あらすじ、ネタバレ

『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』とは?

山田真哉著書『問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい』とは、小学館から出版された高校の会計部を舞台にした、お金や会計にまつわるエピソードやノウハウが詰まった初心者向け会計本です。

山田真哉氏とは?

とても読みやすい内容でありながらエピソードは興味深く、勉強になるノウハウが詰まっており、この山田真哉氏は一体どんな人物なんだろうか。と調べてみると、公認会計士で『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』や『女子大生会計士の事件簿』でヒットを生み出した生粋の作家でもありました。

どんな内容?

内容は、4つの章仕立てで作られており、1つ目が「平社員会計学」、2つ目が「数学力」、3つ目が「社長会計学」、そして4つ目が「パーソナル・ファイナンス」です。

ちょっと難しそう……。尻込みしないで大丈夫です。1項目が大体20ページ程度、理解しやすいクイズ形式の問題やコミカルで笑える漫画が数ページ挿入されているので時間をかけずに読めるでしょう。

しかし、その割には考える謎解きだったり、日頃の生活で気になる物事をわかりやすく書かれているので納得感がとても高いです。

ネタバレ

例えば、「不思議な焼肉屋」というテーマで、近所の焼肉屋が人があまり入っているわけではないのに潰れない理由はなんでしょうか?というクイズです。勇気を出して行ってみると「今日は肉がありません」と断られる始末。

果たして、この潰れない焼肉屋さんが一体何でしょうか?一見さんお断りの高級店?特別な日だけ営業する隠れた名店?

正解は、「2階が家をやっている、お客さんが来た日だけ営業をするお店」でした。

つまり、実家なので家賃や場所代はかからず、さらに毎日営業をせず予約があったときにだけ、必要な分の材料を購入し、利用するため、処分せずに使い切ることができるお店です。

在庫管理や在庫処分、売上と粗利といったことを耳にしたり、日頃から仕事で触れている方も多いはず。お客が来る日にすべて処分することで無駄がなく、コストがかからないという最適化されています。

実際に知人もお店をやっていますが、頭を悩ましているのが「場所代」つまり家賃です。お客が来ないと売上が立たず、家賃が払えません。その為、平日はもちろん集客しやすい土日も営業し、さらには夜だけでなく昼間もランチを行うなどして、とにかくお客を集めるのが大変だと言っていました。

次に、材料の処分です。お客さんというのは生物です。気分でお店にやってきたり、飲み会で利用されたり、予約がある分にはまだ良いのですが、予約の急なキャンセルや無断キャンセル、といった巷でも問題となっている仕入れたは良いが材料が余り、経費が多くかかってしまった、さらには潰れてしまったという話も聞きます。

飲食店だけでなくアパレルも春夏秋冬衣替えをしなければならず、売れなかった品は在庫としてとっておくのですが、在庫の場所代も馬鹿にはなりません。その為、売れ残り大セールと称して赤字覚悟でバーゲンをしたり、年末年始、お正月にはお年玉袋、お年玉セール、新春初売り、福袋として売り出すのです。

無駄な在庫でお金がかかるよりも、赤字だとしても幾分か足しになるセールのが方が良いのです。さらに安くお客さんが買って満足してくれたり、着てくれることで商品やブランドのアピールにもなり、また来客してくれるかもしれませんし、友達や家族と来てくれるかもしれないのです。在庫にしたままでは倉庫代もかかりますし、結局眠ったままで役に立ちませんから。

感情ではなく、勘定で考える事。

が大切なのです。

まとめ

上記のエピソードを始め、少し考えながら日頃の疑問やお金、さらには会計について学べる良質の本です。大人はもちろん、中学生や高校生の子供にも読ませてあげると良いでしょう。お金についても指南書と読んでみては?

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