『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』とは?
『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』とは、ファイナンシャルプランナーでCFPを持つ、オフィスベネフィット代表の岩城みずほ氏著作で2018年10月25日に三笠書房より出版されました。
どんな内容?あらすじは?
『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』は、第一章を腹黒くないFPでなければ言わないこと、第二章を貯められないは変えられる!、第三章がお金と働くことについて、第四章が大きな買い物をする前に、第五章が子供への投資は、賢くほどほどに、第六章がこれだけは知っておきたい公的保障と私的保険のこと、第七章がお金の置き場所は慎重に選ぶこと、第八章がお得な年金の受け取り方、として合計8つの章で構成されています。
『私は如何にしてメシの食えるFPになったか』に近い内容になっていますが、あちらは自分で起業する場合の内容、こちらは、節約や将来についてのノウハウといった生活に密着した内容となっているので、一般の方が読むならこちらがおすすです。
ネタバレ
『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』では、8つの章で構成されており、それぞれのステップに応じて自分の生活に合った内容をチョイスできる特徴があります。
特に、第六章の公的保障と私的保険についての項目は、自身の持つ保険の可否について考え直すきっかけになるでしょう。
また、第八章はお得な年金の受け取り方として、年金の繰り下げ受給があります。老齢基礎年金だけを繰り下げる方法や、老齢厚生年金を繰り下げる方法、そして両方を繰り下げる事が可能。年金受給を70歳まで繰り下げると、ひと月繰り下げるごとに0.7%が増額され、年金額として42%も増やすことができます。
年齢に換算すると81歳を超えて生きれば得になる計算なのです。男性よりも女性の方が長生きする傾向のため、女性のお一人様は特に気にしてみてください。
自営業の方でも老齢基礎年金しかなくても、77万9300円を110万6606円に支給額を増やせます。そして増額率は一生続くのです。
他にも、住宅ローンや持ち家のメリットについても記載されていますが、例えば管理費や修繕積立金はマンションの戸数や築年数によって大きく変わります。国土交通省が2011年に出したガイドラインによると、修繕積立金の目安は、30年間の均等払いで、15建て未満は1平方メートルあたり、月178円から218円、20階建ては月206円という金額が基準となるようです。
まとめ
年金やお金のあり方について説明している『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』。わかりやすく、そして読みやすいだけでなく、しっかりと要点と根拠を示しているため、比較的便利な本となっています。ただし、本のタイトルが逆に下心(真心を込めた裏側の内容お金の本)が透けて見えて、ちょっと残念のタイトルです。
また、個人的に異論があるのが、住宅ローンの金利です。固定金利と変動金利があり、本書『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』では、固定金利をおすすめしています。
おすすめの理由は、金利リスクを考えると、固定の方が良いという簡単に言うとそんなところです。しかし、固定で1.10%、変動で0.45%だとすると0.5%以上の差があり、購入物件によりますが、百万円単位で差額が発生します。リスクを取るかどうかはその人のスタイルによりますが、断定する形で固定金利をおすすめしているのはちょっと怖いな、と。思いました。
本書『腹黒くないファイナンシャルプランナーが教えるお金の授業』は、特に女性のお一人様向けのエピソードもあるため、ターゲットを絞って、構成と内容を執筆し、また女性のお一人様であれば変動金利にして、早めに繰り上げ返済をする方が効率的だと思います。
もちろん、結婚したり子供が増えるファミリー層であれば、固定金利も良いのですが。。。