『ヤング≒アダルト(Young Adult)』映画のおすすめ!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『ヤング≒アダルト(Young Adult)』映画のおすすめ!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 映画
『ヤング≒アダルト(Young Adult)』映画のおすすめ!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『ヤング≒アダルト(Young Adult)』とは?

映画『ヤング≒アダルト(Young Adult)』とは、『JUNO/ジュノ』で人気を博した映画監督ジェイソン・ライトマンと脚本家ディアブロ・コーディによる作品です。シャーリーズ・セロンが主演をし、パラマウント映画より2011年に公開されました。

どんな内容?あらすじは?

映画『ヤング≒アダルト(Young Adult)』は、アメリカ、ミネアポリスという大都市で作家、ライターとして活躍するシャーリーズ・セロン演じる主人公。作家といっても若者向けティーンのヤングアダルト小説のゴーストライターとしての仕事。何より連載作品が最終回を迎えようとしており、その仕事さえ終わりを迎えようとしていました。

そんなある日、マーキュリーという地元の田舎町から、元カレから赤ちゃんが生まれた連絡とお披露目パーティーの招待が届く。最初は躊躇していたが、車をなびかせ、地元へ帰るというのが導入です。

ネタバレ

久しぶりに自主映画というか、インディーズぽい作品を観た感じがしました。映画『ヤング≒アダルト(Young Adult)』は、もちろん作品として、パラマウントが配給しているだけあり、また1流女優のシャーリーズ・セロンが演じているだけあり、骨組みはしっかりしています。

とはいえ、行間を見せるというか、サイレント、沈黙シーンが多く、セリフで多く語らないのが特徴でしょうか。

元カレに会いに行く前に、足のネイルを落としたり、ヘアエクステを付けたり、鏡の前で化粧をするシーンなど、表情からしか伺えない様子や心象を観客は読み取るしかないのでした。

シャーリーズ・セロン演じる主人公は、地元に帰り、最初に立ち寄った酒場、バーで昔の旧友に再会。旧友というか同級生で、彼は太っていて、高校生の頃に襲われ下半身に障害が残るほど。会話をしていく中で、彼の存在を思い出す始末。というほど地味の一言。

実は、彼がキーパーソンで、最低の中にもっと最低がいると、実はお互いに内心思っているのではないだろうか、と。とはいえ類は類を呼ぶではないが、ベクトルは違っても、いわゆる普通の凡人とは異なるため、共鳴し合う部分もあるのが、本映画の面白みのひとつでしょう。

考察

こういう凡庸とした作品で、「結局何が言いたかったの?」と問いかけるのは、実はナンセンスです。映画『ヤング≒アダルト(Young Adult)』は、結局元カレには相手にされず、その妻に同情され、発狂し、いわゆる魔女化して堕ちてしまう結果。

しかし、ちょっとしたことで気持ちが上向きになり、前を向いてミネアポリスへ帰っていくという物語なのです。

「結局痛い女の話じゃん」と、片付けるのは簡単ですが、現実、人間誰でも自暴自棄になることはあります。自分にはもっと違う才能があるのではないか、もっと上手くやれるのではないか、と、思い込み、勘違いし、奮起すること。そして結局上手く行かずと、前向いて歩いて行かないといけないのが人生だと。

このメッセージを忘れると、本映画『ヤング≒アダルト(Young Adult)』の真骨頂は見逃す気がします。

シャーリーズ・セロン演じる主人公が高校や大学を卒業後、どんな思いでミネアポリスへやってきて、必死にライターの仕事を獲得し、一つひとつ積み上げて、ゴーストライターでも、作家として自分の作品を出したのか。地元では新聞に載ったと話題にもなっているわけですから、実情はどうあれ、結果をある程度出しているのです。

だからなのか、日本作品のタイトルは、ニア・イコールでヤングとアダルトをつなげているのです。(原題からそういう意図があったのか不明ですが)。

単純に、大人になりきれない子供と理解してしまうのは、ちょっと浅はかな気がします。

なぜなら、子供は大人になれますが、大人は子供に戻れないのです。積み重ねた経験と時間があるのです。

書いていて思いましたが、だから赤ちゃんが生まれた、育てているシーンがあるんですね。これはちょっと暗喩的で面白いかもしれません。

まとめ

全体的に凡庸的な作品である映画『ヤング≒アダルト(Young Adult)』。シャーリーズ・セロンが逞しくも、強くそして脆い女性を、かなり上手く演じています。ちょっと負の方が強くなりすぎている感じもあり、そこは監督や演出家の意図や狙いなのでしょうか。

というのも、特にシャーリーズ・セロン演じる主人公は、世界に対して負を持っているわけではないし、どちらかというと元カレやその妻に対して、凡人へイライラしている感じがあります。女王様気質なのは避けられませんが。

本映画は、一人で部屋にこもりながらワインなんて飲みながらダラダラ観るのが良い作品です。

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