『池袋モンパルナス』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『池袋モンパルナス』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評

『池袋モンパルナス』とは?

『池袋モンパルナス』とは、池袋にあった、フランスのモンパルナスを模倣して作られた芸術家やアーティストたちがの集落を舞台にしたジャーナリズム的な内容です。初版はなんと1995年1月25日に文筆家の宇佐美承によって執筆され、集英社より出版されました。

どんな内容?あらすじは?

『池袋モンパルナス』は舞台や登場人物によって各章が分かれています。

プロローグが、求道と放恣

第一部が、花苔

第二部が、繚乱

第三部が、落花

エピローグ

となっているが、三部の中に各話が設けられています。

『5つの小さな物語』や『いつも異国の空の下』のような本になっています。

ネタバレ

『池袋モンパルナス』には舞台の一つに池袋西口から近いクロッキー研究所について書かれていました。

美校の新入生歓迎会でも、酒が入り、興に乗ってくるっとチャカホイ節が出てヨカチンになった旨が書かれています。

昭和11年にオープンしたクロッキー研究所は大盛況で、吉沢岩美を始めとした数々の画家を輩出しています。

他にも佐藤英男が「池袋美術家クラブ」なるものを作ろうと進めたり、福沢一郎による「美術文化協会」もありました。

まとめ

絵を売ること考えていない人たち。

本書で書かれている一文です。

アーティストたちは、ボヘミアンな気質で、絵を描くことやフランスを夢見ることはあっても、けして経済生産力はなく、どこか幽玄な生き方。

いくつかの美術展で入賞しても、それで食べていけるわけではなく。

一方で、多少の名は売れている状態。

現代でいえば、漫画家が有名誌に連載を持って、少しはコミックを刊行しても、そのあと終了するようなイメージに近いでしょう。

本書では、「池袋モンパルナス」を舞台にそんな浮世離れした芸術家たちの生き方がルポルタージュのように垣間見える内容となっています。

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