読書『外資系コンサルタントのお金の貯め方』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

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読書『外資系コンサルタントのお金の貯め方』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『外資系コンサルタントのお金の貯め方』とは?

『外資系コンサルタントのお金の貯め方』とは、外資系コンサルティングファーム、アクセンチュアに勤め、ロジカルシンキングやビジネスフレームワークを使って最大効率で貯蓄方法を編み出した浜口和也氏著書で2015年より株式会社KADOKAWAより出版された本です。

どんな内容?あらすじとは

『外資系コンサルタントのお金の貯め方』は、序章を「現代の貯金リアル」とし、「外資系コンサルタントが大切にする貯金の基本」「夢と目標をつなぐ貯金体質」「お金の貯まる戦略とロードマップ」「貯金のための資産運用」「実録!外資系コンサルタントの貯金生活」の合計5章で構成された内容となっています。

全体的には、先取り貯金や節約術、IDECOや積立投資といった、他の節約やお金の本に関する内容というよりは、コンサルファーム出身の知見やノウハウを活かしたフレームワークが中心の内容となっているのが特徴です。

ネタバレ

『外資系コンサルタントのお金の貯め方』の特に読み応えのあるポイントは、「7S」というビジネスフレームワークをご存知ですか?

「戦略(Strategy)」「組織(Structure)」「システム(System)」「スキル(Skill)」「人材(Staff)」そして「スタイル(Style)」の7つを使った、コンサルティングファームのマッキンゼー・アンド・カンパニーによって提唱されたビジネスフレームワークです。

この7Sを使って、貯金体質の確認を行うというもの。戦略は、目標額を貯めるための具体的な戦略があるのか?組織は、どんな体制で行うのか?一人なのか、夫婦なのか、親子なのか、兄弟なのか、友達なのかといったもの。Systemは、貯金生活を収入や支出、資産を管理する仕組みは整っているのか?例えば家計簿や資産管理サービスなどですね。

価値観は、貯金生活を送る中で目指すものや譲れないものはあるのか?明確になっているのか。スキルは資産運用や節約など貯金に関係する知識や経験はあるのか?といったもの。

さらに、人材は自分を含めてどんな人材が何人いるのか?スタイルは貯金生活のスタイルやルール、貯金が大一優先なのか、普段の生活も豊かになるのかなど、決まっているか?

これからをフレームワークとして設定することで、より的確に貯金やお金が貯められるというものとなります。

7Sの具体例

では、上記を当てはめた具体例を観ていきましょう。

『外資系コンサルタントのお金の貯め方』では、戦略を収入を上げる作戦と支出を下げる作戦があると紹介されています。1日3時間、週2回のアルバイトをして働く方法が収入を上げる作戦。逆に引っ越しをして、家賃を月1万円を削減するのが、支出を下げる作戦ですね。

組織としては、わかりやすく、結婚している場合は夫婦2人で貯金をしたり、システムは、家計簿をつけたり、資産管理簿を作成するのも重要です。

価値観としては、目標に近いのですが、40歳になる5年後に、豪華列車で九州を旅行し、夫婦2人で旅行をしたり、日常生活を忘れてリフレッシュするという共通意識が大切です。

スキルは、資産運用の経験があるのか、節約に本格的に取り組んだ経験あるのか、夫に副業経験がるのかといったもの。知識や情報、人脈、コネクションがあれば互いに共有しておくと良いでしょう。

人材は、例えば奥さんが妊娠し出産間近だとすると働けないからどうするのが良いのか?出産手当など国の補助を受けたり、育休に入るいつまで働くなど決めておくことが良いです。また妻が経理職で数字とPCに強いのであれば、育休中は家庭の家計管理をお願いするのも方法でしょう。

最後に、スタイルです。日々の生活の仕方といっても良いでしょう。お小遣いは月に2万円とするなど、具体的な金額を決める。平日の昼食はお弁当を持参したり、健康と節約のため夫婦ともにタバコをやめるのも良いと思います。

また、個人的には、日々の嗜好品は一つに決めておくのをおすすめします。例えば、タバコが好きな人なら、タバコはやめない。パチンコやパチスロ、競馬といったギャンブルが好きな人、ゲーム、アウトドアなど趣味を一つに決めて、それに対してはとやかく言わないのも大切です。

あくまでもお小遣いの範囲で楽しんでもらうのです。ただし、お小遣いの範囲だとしても、ギャンブルもゲームの課金もするなど複数の趣味や嗜好品を持つと、必ず破綻します。人間の欲望は際限がないため、お小遣いの範囲ではやりくりできず、結果支出額が増えます。

資産管理簿の作り方

『外資系コンサルタントのお金の貯め方』の中で何度となく登場する資産管理簿。家計簿とは異なり、より具体的な資産を管理するフレームとなります。

リスト化するのは、下記8つの項目です。

貯金、現金、貯蓄型保険、有価証券(株、債権、投資信託、小切手、商品券など)、自宅、自動車、バイク、不動産(自宅以外)、その他(貴金属など)。これら8つを洗い出して、資産のリストとして分けるのです。

ただし、住宅などローンをかかえているものは、借金リストにもなるので、住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、奨学金、カードローン、その他の項目で別に分けて洗い出しておくことも大切です。

さて、その結果、資産管理簿によって「その家の家計の強さ」が見える化されるのです。

家計の強さというのは、純資産とイコールで、資産から借金を引いた額となります。

ちなみに、自宅や自動車は買ったときの金額ではなく、現在売った場合の金額を書き出しておきます。市場価格の5〜10%で数値を設定しておくのが良いでしょう。

まとめ

マネー本や他のお金や貯金、投資にまつわる本と違って、『外資系コンサルタントのお金の貯め方』は、フレームワークやビジネスフレームワークを使った内容が多く、読み応えがあって面白かったです。ただし、前半・中盤・後半と、結局同じことを繰り返している箇所も見受けられ、幅の広がりが薄いのがもったいなかったです。

後半特に面白かったのが、回数券事件です。

現在、定期券やスイカ、PASMOといった電子マネー電子定期券を利用している方がほとんどだと思いますが、実は回数券を購入した方が安く収まる場合があります。

著者も、回数券を大量に購入し、夫婦で利用していたそうですが、回数券というのは購入に続いて、携帯と補充、さらに期限が存在し、作業タスクとして、定期券よりも多くなり管理が甘くなったそうです。その結果、購入したがいいが、期限が切れた回数券も出てきており、失敗談として紹介されていました。

他にも電気オンオフ事件など、小エピソードとしても詰まって読みやすいので気になった方はチェックしてみてください。

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