『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』 お金
『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』

『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』とは?

『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』とは、所沢市役所に入庁し、財政部門や政策企画部門に所属しえていた林誠氏著作により、2018年7月11日に学陽書房より出版された本です。

どんな内容?あらすじ

『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』は、公務員に対して書かれた内容で、公務員特有の「共済預金」や「株式投資」「iDeCo」など投資についても紹介されています。

チャプター1を「いま、公務員が考えておきたいお金のこと」、チャプター2が「いまさら聞けないお金・経済のきほん」、「公務員のライフプランを考える」「公務員のための資産運用の基礎知識」「公務員が損をしないための世代別ワンポイント」の合計5章から構成されています。

ネタバレ

『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』は、タイトルの通り、公務員に向けた内容となっています。あなたは公務員ですか?その場合はとても役立つエピソードや情報が載っているため役立つと思います。一般企業に勤めている場合は、民と官ではありませんが、ライフスタイルや生き方が異なるため、やや毛色が違うかもしれません。

たとえば、公務員の場合は、国の財政状況が影響を与えます。特に地方公務員は給料が上がるのは期待が薄く、地方財政は厳しい現実が待っています。税収は減り、交付税も減る。高齢化や建物や道路などインフラも老朽化が進んでいくのです。歳入がなければ歳出を削減していくしかありません。職員の給料も削減対象となるのです。

では、公務員の特徴や特性は何でしょうか。一つが景気の変動を受けにくいというメリットがあります。民間企業と異なり、景気や業績の変動によって大きく上がることもなければ、一気に下がることもありません。

また、クビになりづらいという側面も有ります。犯罪や事件などで懲戒処分を受けるのはともかく、基本はクビになりづらい状況ではあります。本書『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』でも載っていますが、平成27年度に懲戒免職になったのが481人、平成28年度で501人です。

では、恵まれているのか?といえばそんな時代は終わりました。例えば、退職金についても、支給額が大幅に減っています。500万円近く減額となっているのです。

さらに年金制度も見直され、共済年金が厚生年金に一本化されたのでした。

2013年には、地方公務員の駆け込み退職で話題になりました。3月末で定年退職を迎える教員100人以上が、なんと1月末で退職を申し出たそうです。3学期の授業には出なくなります。なぜそんなことが起こったのか?退職手当減が発表され、3月末までいると約150万円分少なくなってしまうのです。こういった公務員の退職手当は5年毎に見直され、概ね減額傾向のようです。

公務員のメリットは?

『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』では、公務員のメリットとして、信用力があることが述べられています。銀行から住宅ローンを借りたり、利用するのに信用されやすいのです。さらに、公務員のお得な制度として「共済預金」があります。

共済預金とは、企業でいう社内預金にあたり、2017年時点で、一番低い利率でも0.5%、高いと1.9%の利率となっているのです!

しかも、普通預金と同じ運用となるので、いつでも出し入れ可能。定期預金や債券投資のようにお金が固定されるわけでもありません。最大3000万円という上限設定以外は、大きな問題が見当たらないのです。

利率1.5%で1000万円を共済預金にするだけで、複利効果もあって利息収入が120万円となります。

まとめ

公務員って楽な仕事で高い給料をもらって、安定してクビにならず、羨ましいと思った方も少なくないはず。本書『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』では、そんな公務員の現実をお金の側面で紹介されてとてもわかりやすい内容となっています。

さらに、公務員の持つメリットやさらにライフスタイルの紹介まで載っているので、これから公務員を目指す方や高校生や大学生のお子さんで公務員を勧めるのに、本書『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』を一度目を通しておくのをおすすめします。

タイトルとURLをコピーしました