『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評
『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』とは?

『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』とは、10歳でマジシャン・手品に目覚め、その後、ロンドン大学で心理学を専攻。エジンバラ大学で博士号を取得し、ハートフォードシャー大学で研究室を持つ、コンサルタントとしても活躍しているリチャード・ワイズマン(Richard Wiseman)博士による、運が良い、運が悪いとは何かが書かれた本です。矢羽野薫氏の翻訳で角川書店より出版されました。

あらすじ、内容とは?運が良くなる方法とは?

誰もが人生で「もっと運が良くなりたい」「運が悪いのを直したい」などと考えたり思うことはあるはずです。

そもそも運が良いとはなんでしょうか?宝くじが当たったり、希望していた仕事に就けたり、恋愛が上手くいったり……。それでも運が良い人もいれば、運が悪い人もいる。人生とは不思議ではありませんか?

本書『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』では、パート1を「あなたは運のいい人?」として、運のパワーやラッキーな人生、アンラッキーな人生を紹介。パート2では「運を鍛える4つの法則」として、チャンスを最大限に広げる方法や、虫の知らせを聞き逃さない方法、さらに幸運を期待する方法や、不運を幸運に変える方法を紹介しています。

そして、パート3では、「幸運な人生をつかむために」として、幸運のレッスン、幸運のワークショップ、より幸せな人生をめざして、として総括でまとめています。

ネタバレ

あなたの人生は、運が良い人生ですか?運が悪い人生ですか?

幸運や不運というと、宗教的な願えば叶うというようなイメージがありますが、本書『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』の著者であるリチャード・ワイズマン博士は、手品師としての活躍の後、人間の心理に気が付き、心理学を勉強。そして、運の良い人と運が悪い人を被験者として集め、様々なインタビューとワークショップ、実験の結果、運が良くなる方法を作り出したのでした。

運が良くなる方法とは?運気を上げる方法

本書『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』の面白いところは、運の良いという概念というか感情を、論理的に分析して、いくつかのパートに分けて紹介している点です。

例えば、宝くじに当たったり、高額賞品が当たったりと、いわゆる物質的に満たされる状態。このケースをいくつかの被験者を元に、結果を出したところ、実は、かなりの件数を応募しているということがわかったのです。ウェンディは毎週約60通の応募を投函、インターネットでも70件の登録、リンとジョーも週に約50件応募しているわけです。

つまり大量に応募すればするほど、抽選で当たる確率が高まるという数学的な観点で答えを出しているのです。

運が悪い人の特徴とは?不運な人の悪い癖とは?

では、逆に運が悪い人の特徴とは何でしょう?一つが、内向的でネガティブ。さらに、悪い結果をいつまでも引きずる癖があるのです。

事故に合った、宝くじに外れた、宝くじに当たったが、違う州の当選番号だった、毎回ケガをする……。聞けば聞くほど気が折れるような事ばかり。

そして、そんな不運な出来事が重なることで、自分が運の悪い人間なんだ、と決めつけてしまうわけです。

運の良い人の特徴とは?幸運な人の良い癖とは?

本書『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』で書かれている、運の良い人の特性として3の特性が高いものがありました。外向性と神経症的傾向、そして開放性です。

まず、運の良い人とは、外向性が高く、愛想が良くて、人付き合いが良い特徴が見受けられたのです。パーティやそれこそ道端だったり、バスの停留所など、他愛のない会話から仕事に結びついたり、幸運を招くきっかけになるわけです。知らぬ知らぬ間に「運のネットワーク」を広げているのです。

次が、神経症的傾向が、極端に低いのです。

神経症的傾向とは、緊張や不安を感じやすい特性と言って、神経症的傾向が低い人ほど、日頃から緊張感がなく、穏やかに過ごしているのです。

ん?穏やかに過ごしているとなぜ?運が良くなるの?

本書『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』では、ある実験を行いました。2人の人間に、喫茶店に行って、著者のワイズマン博士との待ち合わせに使ってもらうというもの。

これはテレビ番組の実験に使われました。つまり事前に仕込みがあったのです。

仕込みとは、喫茶店の入り口に5ポンドを置いておくというもの。神経症的傾向が低く、日頃から運が良いと思っている一人目は、見事に入り口に落ちていたお金に気がついたのでした。

しかし、残念ながら日頃から不運と感じてる被験者のもう一人は、お金に気がつくことなく、喫茶店へと入ってしまったのです。

さらに、運が良い人の特徴として、開放性が高いのです。これは何かという新しい経験に喜んで受け入れるわけです。

新しい経験を常にする。大きな挑戦でなくても、日用品の購入を同じ店で買うのではなく、週ごとで買う店を変えるなど、新しい挑戦を少しでも行っているわけです。

新しいことをすれば、それだけ思いがけない出会いがあり、それが幸運へ結びつくというわけです。

上記のテレビ番組の実験には、続きがあります。

喫茶店には、4人の仕込み人がいて、一人は実業家でした。それぞれ2人とも同じテーブルについたのですが、外向性と開放性が高い一人目は、雑談から仲良くなり、思いがけないネットワークが築かれたのでした。しかし、運が悪いと思っているもう一人は、残念ながら会話をすることなく終わってしまったのです。

全ての実験が終わったあとに、ワイズマン博士は2人それぞれに「今日は何か良いことはあった?」と尋ねると、一人目は「お金を拾うし、実業家とも出会えるしで良い日だった」と答え、もう一人は「特に何もない」と答えたのでした。

まとめ

本書『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』の良い部分は、良い人と悪い人で分けて終わりではなく、悪いと思いこんでいる人に、ワークショップとして、運が良くなる方法を試したみたところ、見違えるように考え方が変わり、人生が輝き出したのです。

そう、答えは、考え方一つ。それが運が良くなる方法なのです。

事故にあったけど、命に別状はなかった。運が良かったと捉えるか、運が悪かったと捉えるか。借金をしたから運が悪いと捉えるか、勉強になったから次回に気をつけようと考えるか。

また、突然訪れたハプニングや不運と思われる出来事をいかにして、気持ちを切り替えてポジティブに良い方法へ持っていくのかが重要だと語られています。

ダンスパーティーに着ていくドレスを買いに行った。とても気に入ったドレスを見つけたけど、その時は買わなかった。一週間後に来て、まだドレスが残っていたら幸運のテストに合格したとしよう。

結果、一週間後、ドレスは売れてしまっていた!

昔の私なら惨めにそのまま店を出ていたけど、今の私はプラス面を考えることができる。店内のどこかにあるかもしれないと探すと、もっと素敵で安いドレスが見つかったのです。

私は心から、幸せな気持ちでパーティーを楽しんだ。

そう、これが答えなのです。

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