『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』とは?
『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』とは、一般社会や組織、会社の中で、いわゆるミドルリーダーに位置する人たちへ泥臭いスキルを身につける術を紹介しています。論理的思考能力や財務・会計知識といったハード的なスキルを「ブライトサイド・スキル」とし、本書『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』では、生身の人間を説得し組織を動かしていく慣性を持つ、ヒューマンスキルに着目しています。レスター大学経営大学院修士(MBA)出身でグロービス経営大学院教授の木村尚敬氏が著作し、2017年7月5日に日本経済新聞社より出版されました。
『僕は君たちに武器を配りたい』と合わせて読んでみてください。
どんな内容?あらすじは?
『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』は、タイトルだけ観ると、問題やグレーゾーンなスキルのイメージがありますが、主に対人関係を上手に活かすスキルの内容と言えます。
序章を、「表のスキル」だけでは生き残れない時代、とし。7つのダークサイド・スキルとして、1つ目が思うように上司を操れ、2つ目がKYな奴を優先しろ、3つ目が使えるやつをてなずけろ、4つ目が堂々と嫌われろ、5つ目が煩悩に溺れず、欲に溺れろ、6つ目が踏み絵から逃げるな、そして7つめが部下に使われて、使いこなせ。となっています。
さらに、ダークサイド・スキルを磨くポイントとして、いつでも戦える態勢を整える。人を操る3つの力。ブレないリーダーになるために。
そしてダークサイド・スキル実践編として、良品企画の松井忠三氏とIGPIで本書の作者である木村尚敬氏の対談が掲載された、ボリュームのある構成となっているのが特徴です。
ネタバレ
『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』では、目に見えてわかるスキルではなく、人間関係や調整力といったスキルが組織では、勝ち進むために必要であることを紹介しています。
わかりやすいところだと、自分に不利な情報でも上司に実情をわかってもらう必要があります。例えば赤字事業をどうするのか、今後の対策を考える場面で会議の場で「今年も赤字です。すみません」と言ったところで、誰も評価してくれません。それよりも、自分に不利な情報でも、裏で「このままではマズイです。いくら手をつくしても問題が間違いなく起きるため早めになんとかした方がいいです」と伝える必要があります。
重要なのは、表向きはファイティングポーズを維持しつつ、裏で先を見通したネゴシエーションを進めておくしたたかさを持つことです。
弱音を吐くことと違い、本当に事業を理解しているからこそ、長い時間軸でどうやって生き残れるか、勝ち抜いていくかの冷静なパスを正しいタイミングで出す必要があります。
前向きな「CDN」として調整、根回し、段取りは、ミドルリーダーがトップを使いこなすのに重要です。会議の場面で社長から叱責され、後付で言い訳や正当化する保身のためのCDNは価値を生みません。
また、リスクの取り方についても、リスクを取って派手に失敗するよりも、やったふりをして適当にお茶を濁した方が大きなバッテンが付きづらいというのもあります。
また、無礼講ゼロベースでも本音は出てきません。正論を述べてもどこかに飛ばさせるリスクがあり、わかりやすいYESマンになっていくのです。
財務3表が読める力は絶対条件
本書『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』では、いくつかのダークサイド・スキルを磨くメソッド、ノウハウも記載されています。
例えば、コミュニケーション能力とは別に、数字に強いことがリーダーの絶対条件となります。PL(損益計算書)、BS(バランスシート)、キャッシュフローの財務3表が読めることは、とても強みになるのです。
一つ目は、自分の事業の儲けのメカニズムが理解できます。二つ目はきな臭い部分を発見できます。3つ目が施策と数字が紐付いているかどうかも把握できるのです。
まとめ
本書『ダークサイド・スキル(DARK SIDE SKILL) 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技』では、表向きのスキルではなく、人間関係や上司、部下、同僚といった面々との人間構築、さらにいかにして操るかといった内容まで、知っておくべきビジネススキルについて紹介されていておすすめです。
特に、なぜ必要なのかといったケーススタディから、スキルを磨くためのノウハウ、さらに対談のよる現実感も網羅されているため、ビジネススキルに伸び悩んでいる方は参考にしてみてください。