『投資家の父より息子への13の遺言』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『投資家の父より息子への13の遺言』 お金

『投資家の父より息子への13の遺言』とは?

『投資家の父より息子への13の遺言』とは、『九月の空』で芥川賞を受賞し、数々のベストセラーを執筆した小説家である高橋三千綱氏が40年の株取引を行った経験を元に、子供に宛てた手紙調のエッセイ集で、株式会社電波社よりシュパンされました。

『投資で勝ち続ける賢者の習慣』や『人生が変わるお金の大事な話「稼ぐ×貯まる×増える」のヒミツ』に似た内容となっています。

どんな内容?あらすじは?

『投資家の父より息子への13の遺言』は、3000万円の資金から数十億円の資産がありながら、子供に宛てた手記を残した内容となっています。

第一章が、千載一遇のチャンス。第二章が、投資家の父より息子へ、投資の極意とは。第三章が投資の法則、第四章が、証券マンを体験する、第五章は投資家はバフェットを真似る。第六章はファンドマネージャーの道へ、第七章は、相場には4つの局面がある。第八章は、業績相場への転換期。

第九章が、中間反騰から逆業績相場。第十章が、個人投資家として生きる。第十一章が100年に一度の大相場。第十二章が効率のいい投資方法。第十三章がバブルを楽しめ。

合計13章から構成されています。

ネタバレ

『投資家の父より息子への13の遺言』は、13章の構成となっており、それぞれ息子に宛てた手記となっているが、どちらかというと自分語りに強く、途中から子供へ宛てた感がなくなっていきます。

100万円を2億円にする方法として、1回目は資金は100万円。株価1000円の銘柄を現物で1000株購入します。そして、この株式を担保して、信用取引で2000株購入。

株価が2000円になった所で、信用で買った分を利食いします。

すると、200万円の儲けが発生します。

現物株は、200万円になっているので資金は400万円に増加となります。

2回目は、資金の400万円で、株価1000円の銘柄を現物で4000株購入。信用取引で8000株購入。

株価が2000円になったら利食いします。

信用で800万円の儲けが出ます。現物株は800万円になっているので、資金は1600万円になっています。

3回目は、資金の1600万円で株価1000円の銘柄を現物で1万6000株を購入し、信用取引で3万2000株購入。株価が2000円になったところで利食いし、信用で3200万円の儲け。

現物株は3200万円になり、資金は6400万円に増加。

最後に、4回目。

資金の6400万円で株価1000円の銘柄を6万4000株を購入。信用取引で12万8000株購入。株価が2000円で利食いし、信用取引で1億2800万円となるのでした。

全国企業短期経済観測調査

理屈としては、自己資金を元に株を購入し、それを元手にして信用取引を行い、倍々で増やしていくというもの。これのポイントは、調子に乗って、2倍を3倍や4倍などにしないようにすること。

市場が上がったら、2倍になったら売却。そしてまた落ち込んだら購入し2倍を行うというもの。右肩で上げていくわけではないので注意が必要です。

さて、そんなやり方はともかくとして、市場情報を取得するには、どうすれば良いか?

日銀のホームページに「全国企業短期経済観測調査」があり、この日銀の「短観」に入ることで、日銀職員が全国1万1千社を対象にした業況を始め、大企業の売上高、経常利益が取得できるというもの。

ただし、これらの表や数字をぼんやり眺めていても、日本経済の過去から現在を理解できるので、業況判断指数を元に、未来を予測するこもできます。

上手に活用して、現在の市場状況を把握。もし落ちている段階であれば、株を購入し、2倍になるまで待つだけです。

まとめ

インパクトのある本のタイトルとは反して内容は、いかに自分が稼いできたのか、また家族に無理を効かせていたのかなどをツラツラと書いたのが『投資家の父より息子への13の遺言』です。

ただし、作家としての表現力の良さが随所に観られるため、いわゆる金融マンや投資家が執筆した本に比べると、小説を読んでいるような気分になります。

また、投資や失敗した、上手く行かなかった銘柄(ガンホー)についても詳細に記載されており、勉強になる記載も見つかりました。

「お金は寝かせて増やしなさい」や『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』と併せて読むと、より投資方法について理解度が高まると思います。

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