『日経文庫1239 株式先物入門』とは?
『日経文庫1239 株式先物入門』とは、山種証券入社後、日本アナリスト協会正会員でもある廣重勝彦氏の執筆により2008年5月15日に日本経済新聞社より出版されました。
どんな内容?あらすじは?
『日経文庫1239 株式先物入門』は、株式投資や投資信託ではなく「先物投資」にフォーカスを当てた内容です。
第一章が、先物取引の基礎知識
第二章が、先物取引におけるテクニカル分析の使い方
第三章が、株先売買の進め方
第四章が、リスク管理と資産管理
第五章が、先物によるヘッジ
第六章が、システムトレード(1) 総論
第七章が、しすてトレード(2)各論
合計7章で構成されています。
『オートモードで月18.5万円が入ってくる高配当株投資』や『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字』のような一冊でした。
ネタバレ
先物取引はFXに近いところもあり、先物を買った場合、株価(先物価格)が上がれば儲かり、反対に値下がりすれば損をします。
一方で、先物取引には、株価が下がると思えば、売ることもできるため、信用取引のような空売りにも使えます。
証拠金をともなう取引
受け渡しが先ならば、証拠金制度というルールがあります。
一定の金額を取引所に預けておくことで、その決済が確実に行われる保証(担保)です。
株式先物の種類
日経225とTOPIXが中心。
先物売買代金=株価×売買枚数×倍数
となっています。
日経225先物は1000倍、日経225miniでは100倍、そしてTOPIX先物では10000倍です。
たとえば、
日経225先物を11000円で1枚購入。
売買代金は、11000円×1枚×1000倍=1100万円となります。
TOPIXを1100ポイントを1枚購入。
売買代金は、1100ポイント×1枚×10000倍で1100万円
となります。
日経225miniなら11000円×1枚×100倍で110万円で済みます。
リスクの管理
日経225先物を買ったけれどもの、株価は下げ続けている。この時の出口は利益の確定売りではなく、損失の確定、いわゆるロスカット(損切り)となります。
リスクを明比することで、再度市場にチャレンジできますし、含み損を増やさずに済みます。
①含み損が大きくなってきた……損失の拡大
②相場が予想に反する動きとなった……見込み違いや新たな材料の出現
売買プランの作成と評価
ステップ1:戦術の選定
マーケットの観察などを通じて、とるべき戦術を選定します。
ステップ2:取引規模の決定
その戦術でロスカットしたときに発生するリスクをもとに、マネーマネジメントの観点から取引する枚数を決める
ステップ3:セットアップ
市場環境を確認して、戦術を適用するべき時期が来ているのかどうかをチェックする
ステップ4:取引の実行
セットアップがOKなら、戦術にしたがって仕掛け、手仕舞いをする
ステップ5:取引の記録、分析・評価
取引を記録し、分析・評価して、次のトレードに生かしておく。
まとめ
新NISAや株式投資は理解が深まったものの、先物取引や先物指標について理解していないところが、本書を読んで学ぶことができました。
先物取引やFXに興味のある人は一読おすすめです。特に初心者に最適な一冊でした。