映画『幸せをつかむ歌(Ricki and the Flash)』を鑑賞!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

映画『幸せをつかむ歌(Ricki and the Flash)』を鑑賞!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 映画
映画『幸せをつかむ歌(Ricki and the Flash)』を鑑賞!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『幸せをつかむ歌(Ricki and the Flash)』とは?

2015年にメリル・ストリープ主演でソニー・ピクチャーズエンターテイメントとトライスター・ピクチャーズから配給され公開された映画作品です。実の娘メイミー・ガマーが娘役を演じて話題にもなりました。

どんな内容?あらすじとは?

映画『幸せをつかむ歌(Ricki and the Flash)』は、資産を持ちしっかり働く真面目な旦那と二人の息子と一人の娘の三人の子供を持つ、メリル・ストリープ演じる主人公がミュージシャンになる自分の夢のために、家庭を捨てて夢に向かったその後の話。年配になり、お金もない、仕事もスーパーのレジスタッフ、場末のバーでバンド活動を行うという人生。ある日、末娘が鬱病になったと元旦那から電話があり、家に戻る所から話が進んでいきます。

メリル・ストリープというと、プラダを着た悪魔が有名ですが、ファッショナブルで厳格なイメージとは百八十度違ったキャラクターを

ネタバレ

末娘は、結婚をしていたが旦那が浮気をし離婚。そのショックから鬱病になりパジャマのままで家で過ごす、何に対してもやる気が起きないという状態。メリル・ストリープ演じる主人公はロックな風貌で大きな建物のお屋敷、家に戻るが、お金のない貧乏暮しとその現金な世界に色めきつつも、実娘の病気や状態を心配し、美容院へ連れて行ったり、おしゃれをさせたりして、実の母親らしく、少しずつ回復できるように、応援しているのです。

息子二人といえば、長男はしっかりし、すでに婚約済み。ただし結婚のことを伝えたくなく、さらに招待もしたくない。ただ、紳士的だしあからさまな態度は見せない。次男は、ゲイで少し偏屈な所がある。三人の問題児がいて、実の母親は子供を見捨てて飛び出したという、家族とは何かを考えさせられる内容です。

特に中盤以降に、黒人の継母が登場しますが、彼女も精力的に母親として役割を務めて、メリル・ストリープと口論となるのです。「あなたが母親だったのは生まれたときと幼少時だけ」「あなたは産んだ母親。私は育てた母親。どちらも母親なの」「母親として(うつ病になった娘に今だけ)やっているんじゃなくて、大学生になったときも、結婚の時、それこそ母の日にあなたにプレゼントを贈るのを嫌がっていた時も、後押ししたのは私よ。白人の母親が集まる集いだって参加したわ」などと、責任と務めを訴えるのです。感情的に少しはなりますが、あくまでも大人の女性として果たした責任を話す姿は凛々しく素晴らしかった。

もちろん、これまで好き勝手やってきたのに、今更顔を出して、ちょっとだけ実娘が回復したからって、すべて良しとされたら堪ったものではないというのもわかります。

この二人の親の対立が、物悲しく、良いスパイスとして作品に利いてくるのです。

オチは?エンディングとは?

そんな対立の果、ボロアパートに戻ったメリル・ストリープは、ある日、実息子、長男から結婚式の招待が届くのです。恋仲のバンドマンと相談し、彼が大切にしていたギターを質に入れて、お金を工面してくれ、結婚式に二人で参加。

周りは奇異の目で見てきますが、ここからが本作の真骨頂!「お金もない、何もない私に何ができるかを考えて、歌を贈ることにしました」と、結婚式で突如ステージに上がり、素敵な歌を歌うのでした。

長男とその嫁は、唖然としますが、「どうする?」と相談し、二人してステージ前まで出て踊りだすのです(良い長男!)。釣られるように、他の参加者も踊りだし、幸せに満ちた会場になって終わりを迎えるのです。

このラストは、ラブアクチュアリーを思い出す素敵なシーンで、感動しました。

まとめ

昔、職場にメリル・ストリープと同じ年代の女性がいて、しっかり働く素敵な旦那さんと息子と娘がいる恵まれた家庭の方いました。英語が好きでよく勉強して、休みの日には信者でもないけれど、教会に参加して、英語の会話をしたり、お金を貯めて、夏休みには一人でニューヨークへ行くなど活動的な方でした。ある日、決意し、念願のアメリカへ留学。長男は大学生、長女は高校生だったので手のかかる時期は過ぎたものの、まだ独り立ちまでは時期尚早。旦那はなんて言っているのか?と尋ねたところ「話し合った結果。円満離婚」だそう。

自分の夢を追いかける代償でした。

それから数年たち、職場に彼女が挨拶に来ているということで、皆で会ったところアバンギャルドな風貌と、年下のアメリカ人の男性を連れていたのです。

これが、自分の知る結末でした。

その後、どうなったのか、元旦那と復縁したのか、家に戻ったのか、そのアメリカ人の恋人と結婚したのか、わかりません。

人生とは物悲しく、儚いものであることが、映画『幸せをつかむ歌』を見ながらそんなことを思い出していました。

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