映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』鑑賞!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』鑑賞!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 映画
映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』鑑賞!感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』とは?

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』とは、ジム・ブロードベント氏、シャーロット・ランプリング氏が主演を務めたアメリカとイギリスの共同で作られた映画です。原作はジュリアン・バーンズの小説『終わりの感覚』で、翻訳は牧野琴子氏が手がけました。

どんな内容?あらすじとは?

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』は、60歳のシニアのアンソニー・ウェブスターは中古のカメラ屋(ライカ)を営んでおり、熟年離婚した国際弁護士の元妻や36歳でシングルマザーで出産間近の娘のケアをするなど、穏やかな時間を過ごしていました。

ある日、大学時代に交際していたミステリアスな彼女、ベロニカの母親が亡くなり、遺贈として500ポンドと書いていた日記が贈られるという手紙が届きました。

しかし、遺産相続人の弁護士は、娘であり元恋人であるベロニカが日記を保有し、渡してくれないという話を聞き、過去の記憶とともに、謎が紐解かれていく。

ネタバレ

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』は、前置きや前提知識がないまま鑑賞を始めると、少しずつ違和感が生まれてくるのを感じてくるのです。冒頭やシニアの男性が元妻と娘と、家族として過ごす微笑ましい姿が表現されているのにもかかわらず、ベロニカとの思い出を妻に話すことや、今更話ことなど、「空気が読めない」姿に、微かなイラつきを感じるのです。

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』のネタバレになりますが、本作のポイントは、ジム・ブロードベント氏演じる主人公が、元奥さんに話している内容に、実は嘘が隠されていたのです。嘘というと語弊があり、何十年前の記憶が自分の都合の良いように書き換えていたのです。それをシニアになったベロニカとの再会で、実はそんな綺麗な人間でなく、人間が誰しも持つ悪意を放っていたのを思い出していったのです。

もう一つのポイントは、ベロニカの秘密です。大学生時代のベロニカは美しくミステリアスな女性として描かれていましたが、母親はガーリーな印象で娘の彼氏である主人公に色目をちらつかせるなど、不思議な家族を持つなど、一筋縄ではいかないのが見受けられるのです。

何より、主人公と別れたあと旧友と付き合い始めたベロニカ。その旧友も突如自殺をするなど、衝撃的な出来事が過去に続くのです。

そして、 これが一番のシークレット。主人公が、シニアになったベロニカが親しく接する男性を、その旧友との間にできた、息子だと感じるのですが、実は息子ではなく、弟だったのです。

主人公が、ベロニカに誘われて家族の集いに参加した時に、父親と母親、お兄さんとベロニカしかおらず、弟の話など一切なかったのに……。

まとめ

映画『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』をジャンルにすると、ミステリーと後から知り合点がいきました。本作の最後に明かされた真実は、旧友とベロニカの母親が出来てしまい、母親が旧友(娘の彼氏)の子供を身ごもり、そのショックから旧友は自殺。障害を持つ子供が母親から生まれ、姉として、彼女として、弟と接し、シニアになるまで苦労していたことが垣間見えるのです。

本作『ベロニカとの記憶(The Sense of an Ending)』の中でも言われますが、誰かが死んだり(自殺以外)、犯罪になったりするわけではなく、級友たちと再会し、あの頃の記憶を紐解く姿など、人生ドラマとしての側面で観ても楽しめる作品になっているでしょう。

ベロニカは、言います。「法律としてはOK」「道理としてはNG」と。

2回3回と見ることで気づきがある作品となっています。

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