『ロングテール(THE LONG TAIL)』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『ロングテール(THE LONG TAIL)』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評

『ロングテール(THE LONG TAIL)』とは?

『ロングテール(THE LONG TAIL)』とは、『フリー』や『MAKERS』なども上梓しているクリス・アンダーソン(Chris Anderson)の執筆、篠森ゆりこ氏の翻訳で2014年に株式会社早川書房より出版・アップデート文庫化されました。

どんな内容?あらすじは?

『ロングテール(THE LONG TAIL)』は、ヒット商品だけではなく、売れない商品も合わせることで売れた商品以上の価値を示すことを解説した本です。特にデジタルデータであれば98%が3ヶ月以内にニッチアイテムとして売れるという、いわゆるマーケティングに近い内容が特長。

第一章が、ロングテール 大衆市場から無数のニッチ市場へ

第二章が、ヒットの興亡 融通がきかない文化に縛られて

第三章が、ロングテール小史 通販カタログからショッピングカートまで

第四章が、ロングテールの3つの追い風 つくる、世に送り出す、見つける手助けをする

第五章が、新たなる生産者たち 生産手段を手にしたアマチュア・パワーをあなどるな

第六章が、新しい市場 ヘッドからテールまで呑み込む集積者

第七章が、新たな流行発信者 蟻がメガホンを手に入れた

第八章が、ロングテール経済 潤沢と希少

第九章が、短いヘッドの世界 商品スペースですべてが決まる

第十章が、なんでも手に入る時代 選択肢がわんさとあるのはいいことだ

第十一章が、ニッチ文化とは ロングテールに生きるということ

第十二章が、無数のスクリーン ポスト・テレビ時代の映像はどうなる

第十三章が、エンターテイメント以外のロングテール市場 ニッチ革命はどこまで広がるのか

第十四章が、ロングテールの法則 消費者天国をつくるには

第十五章が、マーケティングのロングテール 「売り込み」はもう通用しない

結び テールの未来

合計15章で構成されています。

『フラグメント化する世界 ーGAFAの先へー』や『グロースハッカー』、『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』も合わせて読むのをおすすめします。

ネタバレ

『ロングテール(THE LONG TAIL)』という本書のタイトル通りですがそもそもロングテールとはなんでしょう?

日本語で言えば、ピンからキリまでという表現がわかりやすいと思います。

売れ筋からニッチなものまで、商品や製品からデジタルコンテンツまで幅広く網羅されています。

通常、売れている、いわゆるヒット商品のみがクローズされがちですが、ニッチな商品も数を足せばヒット商品と同等以上の売上や価値を出すというのが本書『ロングテール(THE LONG TAIL)』の本質となっています。

インターネットでは在庫いらず

ニッチ商品の問題点は数が多く出るわけではないので、在庫管理が大変な点です。1年で1個しか売れないアイテムを抱えておくと倉庫費用だけでも膨大な金額になってしまいます。

そこで、インターネットのデジタルコンテンツやアイテムであれば在庫を抱える必要がなく最小限のサーバー費用だけで事足ります(サーバー費用もかからないものもあります)

例えば、ビデオレンタル店のブロックバスターやタワーレコードに置いてある量をはるかに超えて、人々は商品をチェックすることができます。Amazonがその典型ですね。

ロングテール時代の6のテーマ

1、現実にすべての市場において、ニッチ商品はヒット商品よりもはるかに多い。生産手段が安くなり一般に普及するにつれ、その比率は急速は高まる。

2、ニッチ商品を入手するコストが劇的に下がった。

デジタル流通、優れた検索技術、ブロードバンドの十分な普及といった要素の後押しで、インターネット市場は小売の経済性を根本から変えつつある。おかげで多くの市場で提供できる商品の種類は大きく広がる。

3、多様な選択肢を提供しても、それだけで需要は増えない。消費者がそれぞれ必要性や興味に合わせてニッチ商品を見つけられるような方法を提供しなくてはならない。

4、選択肢が非常に多様で、なおかつそれを整理するフィルタがあれば、需要曲線はなだらかになる。ヒットもニッチもどちらも存在するが、ヒットはいぜんよりも人気度が低く、ニッチは高くなる。

5、ニッチ商品が次々に足されて、大きな市場になる、たとえ飛ぶように売れなくとも、ニッチ商品の数はたくさんある。それらをすべて合わせればヒット商品市場と張り合える。

ロングテールビジネスを発展させるコツ

1、すべての商品が手に入るようにする

2、ほしい商品を見つける手助けをする

例えば、サンダース映画祭に毎年出品される6000の作品のうち、配給されるのは12作品未満。

残りは、サンダース映画祭以外で上映すると法律に触れてしまうのです。

また、音楽の著作権の問題となります。

テレビの放送網の過去の番組もほとんどそうです。高額すぎてDVD販売またはストリーミング配信をする許可が取れないのです。

同様にクラシック音楽やビデオゲームも厳しく制限されています。

成功するための9つの法則

法則1:在庫をできるだけ集めるか、消してしまう

バーチャル在庫を広げて選択肢を増やしたり、小売業者にマーケットプレイスとして分散し販売するやり方です。

法則2:顧客に仕事をしてもらう

顧客にレビューを書いてもらうことで、大きな宣伝効果をもたせます。

法則3:流通手段を増やす

お店で購入したい人、インターネットで購入したい人など様々。ラジオからメールまで流通経路、タッチポイントを増やすことが十雨用です。

法則4:消費形態を増やす

かつては、音楽を聞くにはアルバムCDを購入するしかなかった。それを一曲だけや30秒の無料サンプル、ミュージックビデオなど、ミクロチャンキングにして、コンテンツを細かい構成要素に分ける戦略です。

形態を変化させることで、上記の流通ネットワークを違う形で消費者へ届けることができます。

法則5:価格を変動させる

1曲の価格設定を変化させたり、キャンペーンを使い安くしたり、製造と流通の限界費用がゼロに近い音楽などの分野は変動価格設定にすると効果的です。

法則6:情報を公開する

ランキングから購入パターンまでレコメンデーションという形で紹介することで、協力なマーケティングの手段になりうるのです。

法則7:どんな商品も切り捨てない

ここが重要です。ゼロサム・ゲームだと考えるとどちらかを選ぶ選択になります。しかし無限のスペースがある市場では、選ぶ過程には手間と推測が必要とされます。

作品の年齢制限や容量、吹き替えか字幕など、ありとあらゆる選択肢を置いておくことが大切です。

法則8:市場に整理を委ねる

希少市場では何が売れるのかを予測しなければならない。しかし、潤沢市場では放り出して仕分けされていくのを見守れば良いのです。

法則9:無料提供を行う

商品を無料にし、無料サービスでユーザーを惹きつけます。

ユーザーはその中で有料サービスに登録sいてアップグレードし、もっと質のいいサービスや特典を加えようと考えるのです。

たとえ、わずかだとしても、コストが安いため負担にならない特徴があります。

まとめ

ヒットとニッチ。この両方を利用することで大きな利益を生むことができます。

特に在庫が不要であるデジタルデータを扱うことや、マーチャントを募り、彼らに在庫を持たすことで、商品管理が不要。彼らも販売先が窓口が増えて、両者にとって価値のあるものになります。

そして、ユーザには無料サービスを最大限に活用して、甘い餌ではないのですが引き付けて、稼いでいくというビジネス。

本書では、その仕組やノウハウ、ハウツーが載っているのでとても参考になりおすすめです。

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