『本を出したい』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『本を出したい』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評

『本を出したい』とは?

『本を出したい』とは、作家でありライターである佐藤友美による非作家向けの本を出版するノウハウがまとめられた指南書です。2024年3月10日より株式会社CCCメディアハウスより出版されました。

どんな内容?あらすじは?

本書は、63冊の書籍を出版したライターとしても活動している佐藤友美氏による、「本を出す方法」が詰まっています。小説家やエッセイストなど作家ではなく、非作家がどうやったら出版できるかをまとめています。

第一章が、こんな私に本は出せるのか

第二章が、本を出せる人、出せない人

第三賞が、本を出すには企画が10割

第四章が、本を作るとき私が変わる

第五章が、読まれる本にする工夫

第六章が、本を出した私のそれから

合計6章で構成されています。

『書く仕事がしたい』や『新しい文章力の教室』のような内容です

ネタバレ

「本を出版してみたい」そう思ったことがある人は少なくないでしょう。

とはいえ、どうやって本を出したらいいか、一般の人はわかりません。

本書では、企画書の書き方や売り込み方まで、ゼロベースから紹介されています。

企画出版(商業)と自費出版

本を出すときに出版方法は概ね2つに分かれています。

1つが自費出版と呼ばれる、出版社に筆者がお金を出して本を作ってもらう方法です。

よく聞くのが、エンディングストーリーとして、ご高齢の老人が、自分の半生を家族や友達、会社の同僚や部下に伝えるために書く場合。

この場合、あくまでも個人の趣味となるため、出版社は個人からお金をもらって書くことになります。

商業出版とは?

一方、商業出版は、企画出版と呼ばれ、出版社は本屋で売れるための本を作ります。

費用は全て出版社持ち。

まさに赤字になるか、黒字になるか出版社の要になります。

編集者や営業がどんな本がヒットするのか企画を考え出版に向けて動いていくのです。

企画書の作り方

本書では、その商業出版で本を出版する方法について書かれています。

出版するには、編集者の目に止まる「売れるための企画書」が重要です。

・タイトル案

・筆者のプロフィール

・企画の要点

・想定読者

・判型、ページ数

・類書

・ベンチマーク書籍

・PR案

・構成案

これらが大体2~3ページでまとめられたのが企画書となります。

出版社選びとニッチなジャンルでも本が出版できる

「売れるための企画書」と聞くと、「ニーズ(需要)の多いジャンル」を選べばいいと思いがちですが、

必ずしもそうでありません。

ニーズが多いと競合も多く、本屋に並べても、よほど特徴的ではないと、差別化が付かないからです。

本書『本を出したい』も、ニーズで言えば、「ビジネスで使える文章術」などのほうが、会社員も多くて需要や市場は大きいでしょう。

けれど、その層に刺さるのか、売れるのは別。

確実に購買してくれるのは、ライターや非作家で「本を出したい」と思っている人のほうが、確実に買ってくれる可能性が高いのです。

また、各出版社には得手不得手があります。

歴史物を出している出版社が、ビジネス書を出版するのは、販路(本屋)へのアプローチも含めて、ジャンルが変わると苦労します。

自分のところで出しているジャンルの出版物の方が、新規コストも抑えられて、出版しやすいでしょう。

そのため、作成した企画書は、類似図書を調べて、送付するのが効果的です。

企画出版を募集している出版社一覧

ここからは、私が把握している「企画出版募集」をしている出版社を紹介します。

彩図社

サンクチュアリ出版

マール出版

産業編集センター

これらは一部です。募集をしている出版社は沢山あるので、問い合わせフォームから聞いてみると良いでしょう。

まとめ

本屋や図書館、図書室へ行くと、当たり前のように身近に存在している本。

漫画や小説、エッセイだけでなく旅行ガイドやルポルタージュまで、世の中には沢山存在しています。

「いつか自分の本も本屋に並んでいたらなぁ」そんな願いや夢を持っている人に、本書は大変おすすめです。

注意点として、「本を出すことは夢ではなく」「ビジネス」として考えなきゃいけません。

読みたいと思っている読者がいること、読者が読んで課題解決したり、夢を持つことできるなど、

芸能人のアイドルではないですが、お客様に憧れを持ってもらう必要があります。

そんなビジネス観点やお金に絡む点も本書には記載されています。

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