『和田誠展』とは?
『和田誠展』とは、イラストレーターであり、映画やエッセイ、アニメーション制作まで多くの作品を世に生み出した和田誠の作品展です。東京オペラシティアートギャラリーで2021年10月9日から12月21日まで開催されています。
どんな内容?
『和田誠展』は、クリエイターとして世の中に2000点以上の作品を輩出してきた和田誠のイラストや原画、アニメーションや映画作品まで多くの作品を展示した展覧会です。また当時から同じように人気を博していたクリエイターの横尾忠則や宇野亜喜良、灘本唯人らと一緒に東京イラストレーターズ・クラブを作ったり、展示会を開催したときのポスターも紹介されていました。
和田誠とはどんな人物?
和田誠は1936年に生まれ、父親はラジオなどの音響を演出した和田精のもとに生まれました。
幼少期から絵を描くことが好きで、イラストや漫画を描き、当時の作品も展示されています。
1972年にはシャンソン歌手で現在、料理家として名を馳せている平野レミと結婚。出会って10日間で結婚したという。すごいですよね。
また、長男はバンドグループ、トライセラトップスのボーカルである和田唱。奥様は女優の上野樹里というまさに芸能一家です。
ネタバレ
『和田誠展』は、幼少期の和田誠の描いたイラストや漫画、日記などから、多摩美美術大学自体に出品し、賞を受賞した作品。ライトパブリシティに入社後に手掛けたタバコの「ハイライト」の試し刷り、星新一や谷川俊太郎の著書の想定、日活名画座の映画のシルクスクリーンのポスター(しかもギャラをもらわず無償で!)

そして40年間務めた週刊文春の表紙2000点、『快盗ルビイ』や『麻雀放浪記』、アニメーション『誰も知らない』など、イラストや絵に留まらず、幅広い作品を世に生み出しました。

ネタバレ
またラストには、実際に和田誠自身がイラストを手掛ける映像がありました。一つのイラストを手掛けるのに50分と、1時間弱で仕上げるという技量の高さが伺えました。

まとめ
和田誠自身を知らなくても、一度は目にしたことがあるイラストやデザイン。実際に友達を誘って行きましたが、予備知識のなかった友達も一目で理解し、気に入り、沢山の作品を存分に楽しむことができました。
それほど広い会場ではないのですが、とにかく点数が多く、3時間以上滞在。横尾忠則展も点数が多く、あちらは1階から3階まで展示されていましたが、こちらは1階の2フロアを使った構成です。
人が多くいると、中々ゆっくり観られないかもしれませんが、その分時間をかけてじっくりと堪能すると良いでしょう。
特に、週刊文春の表紙デザインの前には椅子が並べられているので、休憩も兼ねてぼーっと眺めるのにちょうど良かったですよ。

本展示会は、写真撮影可能なので、色々な和田誠の作品を撮影して、友達や家族、恋人に共有しましょう。
また、2階では併設展として、難波田史男の作品と、彼の作風を継承した山下紘加の作品も展示されていて、和田誠の万人受けする作風と、前衛的な作品性の違いもあり興味深かったです。
ぜひこちらの展示もご覧になるのをおすすめします。
森村泰昌展もおすすめですよ。