『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ お金

『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』とは?

『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』とは、ファイナンシャルプランナーで日本生命保険相互会社に11年間勤務した、貯蓄支援コンサルタントの坂井武氏執筆により株式会社マガジンハウスより出版されました。

『お金持ちの行動学』や『私は如何にしてメシの食えるFPになったか』に近い内容の本です。

どんな内容?あらすじは?

『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』は、第一章が、生活が苦しい時ほど貯蓄できる。第二章が、まずは元金10万円を貯めよう。第三章が、貯蓄できるシステムの作り方、第四章が、支出が三分の一になる節約術、第五章が、お金持ちにお金がたまる理由、第六章が、自分に合う金融商品を選ぶ方法、第七章が、より有利な金融商品を見極める方法、第八章が、比較表を作れば金融商品の正体がわかる、第九章が、有利な金融商品は本当にあるのか。そして、第十章が、お金持ちは生きたお金の使い方をする。と合計10章から構成されています。

ベースとしては、FPである著者が、お金持ち、富裕層と仕事柄で知り合い、彼らのお金に関する意識や考え方、心構えに感銘を受け、それを綴った内容です。

ネタバレ

ファイナンシャルプランナーが綴った内容ですと、節約術やお金の投資方法といった一般的な内容か、お金持ち、富裕層がいかにお金持ちになったのか、という成金話が多い中、本書では具体的な手法やテクニックが随所に記述されており、それらの本とは一線を画する内容なのが特徴でしょう。

例えば、お金持ちの意外な通帳として、通帳を最低4冊は作り、10万円貯めたらそれはそれ以上動かさず、×4冊作ったら40万円。そしてそれを一冊にまとめるという。まどろっこしいようでありながら、お金の有り難みを細かいお金の中で感じ取るという方法。

基本的に、ゼロから1にするのが一番大変なのです。100万円を貯めてもいないのに使ってしまう一般家庭を沢山観てきたからこそのテクニックでもあるのでしょう。

支出額を抑えると、一番大きな支出は「食費」。これが4万9561円。一ヶ月を4週と考えると、1週間で1万円を賄うことができれば、一ヶ月の食費は四万円になり、9561円は貯蓄でくるのです。

上手に支出を削減して、貯蓄に回すのが重要です。

40際からの貯蓄シミュレーション

初年度は、一ヶ月5万7000円×12ヶ月で、68万円4000円の貯蓄。加えてボーナス時に26万円×2回の52万円を積み立てます。

すると、1年間の合計貯蓄額は、120万円4000円。

これを40歳から44歳まで5年間積み立てると、合計で602万円貯められます。

60歳になるまで自動積立定期に設定し継続してお金を貯めていくのです。

そして、45歳からは、0円になった通帳を使って、毎月2万円とボーナス8万円の貯蓄を新しく始めると、60歳の時には、貯蓄合計金額が3608万円になっており、退職金の1500万円と合わせると5108万円が貯まることになるのです。

保険の保障を見直す

保険も同様です。30歳の男性が1日の入院保障が、5000円で120日限度の場合、掛け金が月々2500円。79歳まで加入すると、掛け金総額は約150万円。

対して、保障は、入院1日5000円で、限度日数が120日なので、60万円。

1回の入院の最高保障は、60万円となります、

払った掛け金分の保険金は、120日の入院を3回以上繰り返す必要があり、さらに平均入院日数は40日ほどで、120日間入院する確率は低いのです。さらに人生の中で3回繰り返す可能性は、全国データでも低い。

それならば、150万円を預金の中から拠出し、予備資金として専用の通帳で管理したほうが良いという考え方もできるのです。

貯蓄の王道はお金を使わないこと

隣町でキャベツが1個270円、自分の街では300円で売っていて、隣街まで電車賃は100円。

Aさんは、節約のために、ちょっとでも安いキャベツを100円の交通費で使って買いたいと、買いに行く。

Bさんは、30円安いキャベツのために、100円の交通費を使って買いに行くなんて意味がない。

と笑うタイプ。

この手の話は、時間に置き換えられても良く言われますよね。

自分の時給が900円なのに、30円のために時間をかけるのはもったいない、と。

しかし、本書『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』では、違います。

お金の損得を考える時に、合理性だけよりも、感覚的に動いたAさんの方が、「節約に正面から向き合った」として、結果として数年後には、Aさんの方がお金を貯めているのです。

この例では、たまたま交通費というマイナス面がありましたが、家に帰れば、水道代や携帯電話の節約など、日々の生活コストの削減に奮闘するAさんの姿が目に浮かびます。

また、Bさんも住宅ローンの見直しや固定費の見直しなど、大きなコストを削減する計算力が高いため、こちらはこちらで効果は高いでしょう。

大切なのは、節約に向き合う心構えと、計算して、大きな支出を削減する頭脳です。

自分のまわりでも、「今から1時間あげるから500円稼いできて?」と話をすると、途端に出来ない人が多いのです。

アルバイトをしようとするにも、履歴書を買いて、応募して、面接を受けて、採用されて、そして働き方を教えてもらって、やっと働き出す。すでに1時間は経過していることでしょう。

そうなのです。すでに会社勤めや働いている方が、新規で少額でも稼ぐのは、ノウハウやすぐにできる作業を知らないと動けないのです。

これは、Aさんの経験値があれば、「あそこのリサイクル品を手に入れて、あそこで売れば100円になる。それを5回やれば500円だ。自転車を飛ばして急ごう」とできます。

もちろん、500円稼ぐよりも、大きなお金を動かして、10万円、100万円と稼ぐことも重要なので、この両者の感覚を身につけるようにしましょう。

まとめ

一般的なお金の考え方や節約、投資術だけでなく、具体的なノウハウが載っているのが本書『1万人の貯蓄長者から学ぶ6000万円貯める技術』の魅力。

他にも、銀行でお得な金融商品を知る方法として、まず、1つ目の銀行へ行き、「何か良い商品は?」と銀行員に聞きます。すると、「主力商品であるスーパー定期の5年ものはどうですか?」と教えてもらいます。

そしてすぐに、2つ目の銀行へ行き、「他の銀行でスーパー定期の5年ものを勧められたのですが、他にも良い商品はありますか?」と聞いてみるのです。

すると、「スーパー定期は、固定金利です。低金利の時は、5年より期間が短い1年のスーパー定期の方がお客様にとっては有利です」と教えてもらえるのです。

ポイントは、1つ目の銀行は何の下準備もなく行けばよく、2つ目の銀行の時に、「他の銀行で聞いたのですが」と言うことが重要です。「1つ目の銀行より有利であることを示したい」わけですから。

ただし、「具体的な銀行名は言わない」ことです。「自分の銀行名も他で言われる恐れがある」と思われると、意識が守りに入ってしまいますし、トラブルにつながりやすいからです。

さらに、銀行のあとで、証券会社や生命保険会社へ行き、同じように銀行で聞いた情報を伝えれば、相手側から色々と情報を教えてもらえるというテクニックです。

こうしてみると、まさに情報のわらしべ長者みたいですね(笑)

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