『日日是好日』映画の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『日日是好日』映画の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 映画

『日日是好日』とは?

『日日是好日』とは、禅の考えでもあり禅語である「日日是好日」をテーマに、お茶の世界を通じて人生の生き方を紹介する森下典子のエッセイ『日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-』を原作に、黒木華、多部未華子、樹木希林が出演、大森立嗣が監督を務めました。

どんな内容?あらすじは?

『日日是好日』は、黒木華演じる大学生の典子と多部未華子演じる従姉妹の美智子は、近所にある茶道室へ入門。お茶のイロハを知りながら、OL、結婚、何度となく転機を繰り返しながら、人生の意味を体感していく映画。

『空に住む』や『小さいおうち』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生(The Curious Case of Benjamin Button)』のような作品です。

ネタバレ

基本的な路線として、派手さは大きな問題に直面するわけではないため、シンプルかつ地味な映画です。けれども、人生の大半がそうであるように、華美にならず、日々起きる悩みや出来事を、お茶を通して理解していく素晴らしい作品でした。

典子と美智子

典子は、出版社に入社して編集の仕事をしたいという、いわゆる陰キャラ。物事を慎ましく生きていくタイプ。美智子は派手な形振り。将来に対して夢や展望があるわけでもなく、商社に入って結婚相手を探すという現実志向。

そんな二人が、流れでお茶の世界に入り、一つひとつのお作法を学んでいくのです。

長く務めた出版のアルバイト先と、商社に入った美智子。美智子は田舎へ帰ってお見合いをするというのです。一つひとつの決断をし、前に進んでいく美智子へ憧れのような思いを持つ典子。

美智子は、お見合いをし結婚。子供を持ち、茶道もやめて、年賀状を送るだけの関係になりました。

典子は変わらず茶道と、奮起した出版社の就職でもうまく行かず、悶々とした自分の先が見えない人生を憂い、さらには恋人にもフラれ、辛い時間を過ごします。

後輩の登場

さらに、高校生の後輩が茶道室へ入門。テキパキとした所作に、一同は驚きを隠せません。しかも、一番先輩である典子が流れを忘れてしまい、樹木希林演じる先生からも「10年やっているのだからしっかりしないと」と、窘められる始末。

才能のある後輩、不出来な自分と、自尊心が傷つけられ、やり場のない心模様に、涙を流すのでした。

日々是好日

「にちにちこれこうにち」、「ひびこれこうじつ」とは、毎日が素晴らしい、豊かな日々であるという意味です。人生で起こる悲喜こもごもを受け入れ、毎日が良い日であることを努める意味があります。

本作は、そんな毎日を過ごすことの大切さを、父親の死を通じて理解する典子の小さな強さと共に、視聴者も理解する作品でした。

まとめ

2月4日の立春といえば、まだまだ肌寒く、東京でも降雪があるような時期です。そんな寒い日に「春?」と思われますが、昔の人々は、春が来た。寒い日はもう少しで明ける。そんな気持ちを持ち前に進むための位置づけとして、立春ができたそうです。

当たり前のように過ぎていく「二十四節気(にじゅうしせっき)」にも細かい意味があり、本映画では、お茶を通じて紹介してくれるので、とても学びがありました。

毎日が辛いと感じる人や、上手くいかないと思っている方におすすめの映画です。

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