『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』とは?
『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』とは、ニューヨークタイムズ紙のベストセラー作家で『Nothing Down』や『Creating Wealth』といった本も出版しているロバート・Ḡ・アレン(Robert G. Allen)氏執筆による、お金に関する本です。2018年9月19日にフォレスト出版株式会社より初版が発行され、監訳を稲村徹也氏、丸山拓臣氏が手がけました。
どんな内容?あらすじは?
『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』は、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』に似たテイストを持っているお金に関する本です。『金持ち父さん貧乏父さん』は、2人の父親をモデルとした、人生の生き方や働き方、お金の稼ぎ方を指南した本でしたが、本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』は、もう少し汎用的というか、具体的なパーソナルを出さずに紹介しているのが特徴でしょう。
序文とまえがきから始まり、第一章をイージー・マネー、第二章を10分間で億万長者、第三章をマネー・ツリー・フォーミュラ、第四章を経済的自由を生み出す山脈、第五章は株式市場で成功する。第六章を不動産で大きく稼ぐ、第七章を情報ビジネス、大八章がインターネット、第九章がパーソナルフランチャイズ、第十章がライセンシング、第十一章がバランスをとる、そして第十二章が分かち合うとなっています。
全12章に渡る、ボリュームのある内容です。
ネタバレ
『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』では、『金持ち父さん貧乏父さん』にあったような、不動産投資を中心にした内容ではなく、稼ぎ方の方法を主に3つに絞って、マウンテン、山として説明しています。
一つ目が不動産マウンテンとし、不動産で儲ける方法が紹介されています。ざっくりいうと、3のステップを踏むのです。1つが、見つける。当たり前ですが不動産を見つけなければなりません。次に資金を調達する、最後が運用する。です。これが例えば見つける方法として、不動産サイトを見ると、不動産屋に聞くといった典型的な方法はもちろん、直接手紙を書くという泥臭い方法まで紹介されています。
え?手紙を書くなんて面倒だし恥ずかしい?大丈夫です。本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』では、しっかりと、そのやり方や効果を説明しているので、目標として持ちやすいです。
また、二つ目の山脈として、投資マウンテンが紹介されています。同じように投資で儲けるにはどうすればいいのか、ステップごとに紹介。選別、買うタイミング、売るタイミング。こちらも同じような本はたくさん出ていますので、同様に参考になるでしょう。
最後が、マーケティング・マウンテンです。先2つと異なり、ビジネスチックになっています。しかもステップではなくジャンルとして分類されており、情報ビジネス、インターネット。パーソナルフランチャイズ、そしてライセンシングに分かれているのです。
毎月5,000円を節約する50の方法
どのお金の本でもそうですが、種銭といわれる元手がないと始められません。本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』では、前提として種銭を蓄える方法も紹介されています。
買い物はショッピングリストをつくって、その通りに行うことや、ATMは高い手数料は払わない、掛け金の低い保険を探す、映画はやめてレンタルビデオにする、外食はやめて、内食にする。ランチは持参する、給料が上がったらその分使わずに投資する。など50の方法が網羅されているので、知っている内容も知らない内容も含めて参考になります。
純金積立の方法とは?
本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』の特徴の一つに、日本向けの監訳が入っている点です。マネー本で翻訳者がしっかり訳していても、日本向けではない内容や取り組み方法というのもよく見受けられます。
しかし、本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』では、日本人の監訳者が入っているため、例えば、純金積立の方法として、田中貴金属工業では、最低毎月1,000円から積立で可能といった、日本でも取り組める方法が上手に説明・翻訳されているのです。
マーケティングの勉強
お金の稼ぎ方も気になるけれど、マーケティングの方法も知りたい!そんな方にも本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』はおすすめです。
というか、個人的に「マーケティング山脈」が一番役立つ内容でした。
例えば、物事を先延ばしにする方法を学ぶ、という箇所があります。「先延ばしにするのは良くない」と子供の頃から言われていて、仕事でも早くタスクを片付けるといったコトが良しとされていますよね。
しかし、ナポレオンは、ひと月に一度しか手紙の封を切らなかったそうです。その理由は、手紙が一ヶ月経った時点でも依然として、重要なことであれば対応をし、そうでなければ無視すれば良いというもの。
たしかに、仕事でもたくさん届くメールにいちいち対応していたら日が暮れてしまいます。人間性としてどうかと思いますが、時間とエネルギーを上手に使うには先延ばしをすることが重要なのです。
まとめ
他にも、ライセンシングビジネスの話や情報ビジネスの話も出ており、情報ビジネスはいうなれば、「ネズミ講」をイメージしていましたが、本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』で紹介されているのは、ネズミ講ではなく、リレーションマーケティングの一貫として紹介されていました。確かに最近口コミビジネスが流行っていますよね。ステマはまずいですが、素敵な商品やアイテム、プロダクトをInstagramなどで紹介するのも流行っています。(我がブログでも募集しています(笑))。
また、ライセンシングビジネスは、ほとんど始めてみる内容だったので目から鱗が落ちました。代表例としてはミッキーマウスの例を紹介しています。またフランチャイズビジネスとの比較もあり、アメリカの話ですが、フランチャイズ25社の開業コストも一覧で紹介されています。
例えば、ブロックバスター・ビデオは、最低で166,000ドル、最高で823,000ドルかかります。マクドナルドはなら、最低で413,000ドル、最高で1,300,000ドルもかかるのです。タピオカ屋の開業コストも載せてあれば尚更良かったですが(笑)。
人生の生き方が何通りもあるように、お金の稼ぎ方も多岐に渡ります。本書『日本人のためのお金の増やし方大全(MULTIPLE STREAMS OF INCOME JAPANESE Ver)』は、マインドやメソッドだけでなく、ノウハウが具体的に紹介されていて、参考になりおすすめの一冊です。