『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 書評

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』とは?

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』とは、ブロガーであり、「分裂勘違い君劇場」などを運営する、ふろむだ氏の執筆、イラストをヤギワタル氏、ブックデザインを杉山健太郎氏が行い、ダイヤモンド社から2018年に出版されて本です。

どんな内容?あらすじは?

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』は、章ごとで分かれているわけではなく、「おいしいのは「正しいとしか思えない間違っていること」」、「自分はハロー効果に騙されないと思っている人が騙される理由」「学生と社会人では人生ゲームのルールが根本的に異なる」、

「誰も卑怯と気づかない卑怯なやり方が最強の勝ちパターン」「運ゲーで運を運用して勝つ方法」、「優秀な人間が運に左右されずに成功する理由」「食欲でも睡眠欲でもない、性欲よりもはるかに切実な欲望」、「なんでも悪く解釈される人とよく解釈される人の違い」、

「ダメな奴はなにをやってもダメという呪いの招待」「自分の意思で選択しているとしか思えない」「成果主義という名のインチキゲームの裏を書いて勝つ方法」「幸運を引き当てる確率を飛躍的に高くする方法」「思考の死角に棲む悪魔の奴隷から主人になる」「美しき敗者と醜悪な勝者、どちらになるべきか?」「有能な人と無能な人を即座に見分けられるのはなぜか?」、

「自分は公平だと思っているえこひいき上司の脳内」「欺瞞が錯覚を大繁殖させる」「思考の錯覚のまとめ」、「錯覚資産を雪だるま式に増やしていく方法」で構成されている347ページというボリュームのある内容が特徴です。

『運のいい人の法則(THE LUCK FACTOR)』や『ライフシフト LIFE SHIFT|100年時代の人生戦略』、『マネーの養分』に近い内容となっています。

ネタバレ

お金の稼ぎ方や仕事で成功を収める方法など、巷には沢山の書籍や情報が溢れています。しかし、人が手に入れたい物の一つに、「運」があります。幸運とも言えるでしょう。

しかし、誰にもコントロールできないのが運というもの。新年が明けて初詣でおみくじを引いて、大吉ならラッキー。そんな小さな幸運を掴んでは前に進んでいくのです。

さて、本書『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』は、そんな運をコントロールするというのを裏テーマに入れて書かれた内容です。

実は他の書籍と比べて、本書は特異性が高い内容となっています。まず、文章と文章の行間があり、文字の級数を上げていたりと、強調の仕方も独自性があります。

さらに、随所にイラストが描かれており、キャラクターが説明や問題、クイズを出しながら、本質へと向かっていくというユニークな見せ方となっているのです。

錯覚資産とは?認知バイアスとは?

何かを成功した人には一つの共通点があります。それが錯覚資産と言われる物。

「成功」の定義が難しいですが、例えば企業の社長になったり、億万長者になったり、芸能人になったり、ツイッターやインスタグラムでフォロワーが何万人といるなど。

これが、錯覚資産です。

……え!?

これが、実は錯覚資産なのです。

つまり、企業の社長といっても、「大手企業」の場合もあるし、「中小企業」や「個人商店」まで幅広くあります。

しかし、きっちりとしたスーツを着て、名刺に株式会社○○の代表取締役社長と肩書があったら、「ああ、この人は偉い人なんだ」と錯覚を起こしてしまいます。

億万長者もそうです。実は宝くじに当たっただけの人が「資産が何億あります」と、きっちりとしたスーツや服装をして、言われると「資産家の方」なんだ。と錯覚を起こすわけです。

芸能人も、大きい事務所に所属しているだけで、実はあまり活動していない方もいるし、フォロワーについても、もしかするとお金を出して購入したかもしれません。

しかし、仲の良い友達ならともかく、一期一会で出会った関係なら、そこまで深くは突っ込まれないのです。

「これは手品ですよ」と言って、人に手品を見せてお金を稼ぐのはまっとうなビジネスです。

しかし、「これは超能力です」と言って、手品を見せてお金を稼ぐのは、詐欺になります。

錯覚資産により成功は、トリックによる成功です。

それをごまかして、自分が立派な人間であるために成功したかのようにいつから、醜悪で卑劣なのです。

そして、誰もが錯覚資産という悪魔の力を駆使しているこの世界では、錯覚資産なしには、自分の人生の活路を切り開くことはできないのです。

運を運用して勝つ方法

では、この錯覚資産を手に入れる方法と成功する必要があります。

本書では、「確変が入るまで小さく賭ける」ということを推奨しています。

まず、小さなこと、いろいろなことに賭けてハロー効果を得ていくのです。

チャレンジして成功するかどうかは、運次第なので、沢山チャレンジして、サイコロで辺りを出すのが一番効果的なのです。たくさんの回数を、サイコロを振ること。

例えば、資格を沢山取っていれば、この人は有能だと思われるし、英検1級を持っていれば、たとえ、何回も落ちていたとしても、この人は英語が堪能なんだ、と錯覚させることができます。

これは、勝利の法則でも言われており、バスケットボールで勝つには、とにかく沢山のボールをリングへ投げることと言われています。

ハロー効果には射程がある

バスケの件もそうですが、遠く離れたところから投げるよりも、できるだけゴールに近い場所から投げた方が入る確率は高まります。

「クラウドファンディングで、5千万円獲得しました」「フォロワー数が四ヶ月で40%増えました」など、数字のマジックを使って、瞬時にハロー効果を利かせるのです。

「才能」とうのは、金脈と同じで、掘ったら金が出るかどうかはやってみてしかわからない運でもあります。

運ゲーなので、悩み時間があるならば、その時間を試行する回数を増やす方がはるかに成功確率が高まります。悩んで悩んで悩みまくるよりも、一回でもサイコロを降って、いい目が出した方が良いのです。

また、成功者のツイートやブログや本を読んで正攻法を研究するのは、良いです。が時間を使いすぎると、逆に成功率は下がります。

「自分のやり方が正しかったから成功したのだ」というフリをしたほうが、圧倒的に得です。

「再現性のあるビジネスの成功方法を知っている人間と組んだ方が、成功する確率が高い」と人々が思うのです。

「最初の起業と、成功者の2回目以降の起業では、成功確率がぜんぜん違う」というのは、「その人のやり方が正しかったから」ではなく、「その人のやり方が正しかったから、と人々が錯覚するから」なのです。

コントロールすること、とは?

運の一つに、コントロールがあります。冒頭でお伝えしたとおり、運は誰にも操作できない、というのが基本前提です。

そして、それは人間のストレスにも影響しており、コントロールしたいから、コントロールしているのです。

コントロール欲求は、食欲や、性欲や、睡眠欲と同じくらい、基本的な欲求となります。

「コントロールできないものをコントロールしているという幻想に浸る」とうのは、「避妊しての成功によく似ています。」

実際には、コントロールできていないにもかかわらず、コントロール欲は満たすことができるのです。

できるだけ自分をアピールしておくことの重要性

飲み会の幹事を気軽に引き受けたり、合コンをいつも開催してくれるなど、その人の行動がキャラクターに結びつくことがありますよね。

これは仕事でも同じで、具体的なポジションをイメージする人材を欲している会社へ、相手へインプットするほうが、「自分の優秀さ」を説明するよりも採用率が高まります。

「自分のことを思い浮かびやすく」しておくと、意外なところからチャンスが降ってくるのです。

フェイスブックに日々の日記のように投稿するよりも、ある特定のトピックや自分の特技に関連したことを投稿を続けておくとく「あの人に相談してみよう」「仕事を依頼してみよう」などと、思い浮かびやすくなり、それが思わぬチャンスとなって巡ってくるわけなのです。

まとめ

運をコントロールできたらどうしますか?カフェに入ったら、おまけでデザートがもらえたり、飛行機に乗ったら、ビジネスクラスにアップしてもらえたり。

「ああ、運がいいなぁ」と思いますよね。

もしくは、「初めて買った宝くじで10万円当たった!」というと「おお!いいなぁ、運がいいな」と思うでしょう。

でも、宝くじを実は毎回買っているかもしれないし、10万円は当たっていないかもしれない。

デザートがもらえたのは、そのお店の常連かもしれないし、インフルエンサーなので、ツイートで紹介するとお店のお客さんが来るから、PRでおまけをもらえたのかもしれない。

こういう一つひとつの良い部分を、表に出していくと、少しずつ、「成功者」としてのイメージが植え付けられます。

ポイントは、他人だけでなく、「あ、自分って運がいいんだ」と思い込む部分が出て来るでしょう。

それが自信に変わって、言動や行動にも真実に変わっていきます。

ある種宗教ぽくてちょっと怖いのですが。

とはいえ、前向きな活動や表現、表明は悪くありません。運が悪いと思っている人は本書を読んでみるのをおすすめします。

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