『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』本の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ お金

『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』とは?

『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』とは、経済ジャーナリストで、『老前破産』や『投資なんか、おやめなさい』などを上梓している、荻原博子氏の執筆で2018年に株式会社新潮社より出版されました。

荻原博子さんといえば、『おひとり様でも、一生お金に困らない本』でも切り口満点の視点でお金に関するノウハウやハウツーを紹介してくれています。

どんな内容?あらすじは?

『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』では、節約術というよりも、むしろムダになるお金の管理方法や支払い内容、税金、年金、保険といった各家庭で支出の対象となるテーマを取り上げて、それがいかに無駄になっているのかを解説しています。

第一章が、その悪習慣が散財のもと 節約、家計

第二章が、そのお金の常識は、もう非常識 貯金、積立

第三章が、入ってはいけない保険、頼れる保険 生命保険、健康保険

第四章が、夫婦仲改善が家計にプラス 家庭、子供

第五章が、「投資しませんか?」から破綻まっしぐら 投資、資産運用

第六章が、老後資金にまつわる大ウソ 定年後、年金

以上の6つの構成された本です。

「お金は寝かせて増やしなさい」や『毒舌うさぎ先生のがんばらない貯金レッスン』、『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』に似た内容となっています。

ネタバレ

本書、『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』は、一般的な節約や投資の本と異なり、既存のサービスや金融商品の是非を、バサバサと切っている内容です。その為、読みやすく、わかりやすいのが特徴となっています。

例えば、銀行が住宅ローンを積極的に勧めている背景として、日銀が、マイナス金利政策を導入、始めたのがきっかけです。

当時の当座預金の預金残高が約270兆円。2018年5月には390兆円と、120兆円も増えているのです。

増えているから良いのでは?と思うなかれ、銀行は運用に困っている状態となっているのです。

銀行がお金を稼ぐビジネスの「お金を貸して利息を稼ぐ」というビジネススキームが崩れてしまいました。

その為、銀行は3つの選択肢しか残っていないです。

1つ目が、少しでも利率の高い、カードローンやマンション投資に力を入れる

2つ目が、一か八かで利益が高そうなところで勝負する

3つ目が、手数料を様々なところで稼ぐ

の3つしかないのです。

1つ目が、スルガ銀行で話題となった、シェアハウス投資で色々と問題になりましたね。

資産の棚卸しをする

自分がどんな財産を、どれくらい持っているのかを調べなおす「資産の棚卸し」が大切です。

預貯金や債権、または住宅ローンや自動車ローンなどマイナスの資産も含めて、一枚の紙に書いて、見比べてみましょう。

資産管理は、棚卸しから見える化、そして健全化とつながります。

今の資産の状況がわかったら対策です。

マイナスの資産が多いと発見したら、まずプラス資産を取り崩してマイナスを減らすのです。

取り崩すほど資産がない人は、マイナスをいつまでに減らすか計画を立てましょう。

これが、資産の健全化につながるのです。

住宅ローンが払えなくなったら?銀行との交渉

さて、マイナス資産が多く、しかも、会社をクビになったり、借金が増えたりして、住宅ローンが払えなくなったら、銀行へ連絡をします。

しかし、その際に、銀行とスムーズに交渉が行くための、一つのノウハウがあるので、ご参考ください。

まず、銀行に返済の相談をする際は、夕方です。

日中に妻や家族を銀行へ向かわせ「実は、主人が住宅ローンのことでお話したいことがあります。業務が終わった後に、支店長とお会いしたい」と、夜の7時にアポイントメントを取らせます。

担当者と支店長は、最悪の事態を想定し、7時をちょっと遅れて行き「実は、会社が大変なことになり、住宅ローンが払えなくなりました。」と伝えるのです。

そして、最悪の事態を想定していた相手側は、ほっとし、有利なペースで交渉ができます。

夜7時になると、お腹も空いてきて、相手はなるべく早く話をまとめたがるのです。スムーズに話が進むというメリットも生まれます。

これは、借りた人の方が、貸した人より立場は強いのです。

なぜなら、貸した人に、返せないと言われて開き直られると、打つ手がないからです。

アメリカでは「ノンリコース」といって多額の住宅ローンが残っていても、住宅を手放したら終わりです。

日本でも、自己破産で免責を受けると、ローンの残債はなくなり、銀行は打つ手なし。そうなる前に解決方法を考えるわけなのです。

50歳までにプラマイゼロを目指す

さて、無事に住宅ローンを返済できる目処がたったら、まずは50歳までに、貯金がゼロでも構わないので、ローンをゼロにするのです。

というのも、50歳前後になると、子供も独立し、教育費がなくなり、ある程度自由に動けるようになるからです。その際にマイホームのローンが返済できていると、その後に訪れる両親の介護や問題の山に挑戦できるわけです。

50歳で借金がなければ、家計において勝ち組です。

月20万円を稼いだとして、年間100万円から200万円の貯蓄が可能。60歳までに1000万円から2000万円の貯蓄となっているのです。

老後を考えるならば、50歳までに資産計画を立てておくことを念頭においてください。

まとめ

小刻み良く拝読できる本書『払ってはいけない資産を減らす50の悪習慣』。

特に、保険や年金といった問題や考え方は参考になるでしょう。

例えば、貰い損ねている年金として企業年金があります。

たとえ、一ヶ月でも加入していると一生もらえる年金です。

会社に勤めたことがあり、厚生年金基金の制度あり、勤続10年未満で退職したならば、「企業年金連合会」に問い合わせをした方が良いでしょう。

企業年金の問い合わせ先

年金コールセンター:0570-02-2666 で平日のみで、9時から17時まで。

インターネットでも、「企業年金連合会」のホームページにアクセスすれば記録を確認できます。

また、文書でも、東京都港区西新橋3−22−5 芝郵便局留 企業年金連合会行でも、問い合わせが可能です。

上記のように具体的なアクセス方法も網羅されており、とても読みやすい内容です。資産管理を考えている方におすすめの一冊ですよ。

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