『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)』映画の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)』映画の感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ 映画

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)』とは?

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)』とは、実在した数学者で暗号解読者であるイギリスのアラン・チューリング氏、第2次世界大戦の際にドイツの暗号「エニグマ」を解読した際の物語。伝記『Alan Turing: The Enigma』を原題とし、モルテン・ティルドゥム(Morten Tyldum)氏が監督を務め、スタジオカナル、ワインスタイン・カンパニー、ギャガが配給をしました。

どんな内容?あらすじは?

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)』は、コンピューターや人工知能の前身と言われているエニグマ暗号解読器bombeを開発し、戦争時代の影の功労者でありながら、セクシュアルマイノリティであるため、当日の罪になり、最終的に41歳で亡くなったアラン・チューリング氏やその解読メンバーとの活躍をテーマにした映画です。

天才といえば『博士と彼女のセオリー(The Theory of Everything)』や『僕と世界の方程式(A Brilliant Young Mind)』、または『パレードへようこそ(Pride)』を観ておくのをおすすめします。

ネタバレ

本作『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)』は、伝説的な人物アラン・チューリング氏を主役にし、ナチス・ドイツの暗号、エニグマの解読に成功した人物。

しかし、彼のセクシュアルマイノリティの部分などもあり、後年になってやっと功績が認められたという天才的な人間でもあります。

映画では、解読チームに参加させられ、リーダーとなり、解読、その後の人生の4構成が中心となっていますが、彼の青春時代や、チーム内での関係、政府の監視と脅威、仲間内の裏切り者まで、ふんだんに盛り込まれています。

しかし、作品としては、大きな起承転結や波があるわけでもなく、また戦争映画でありながらも、過激な描写が多いわけでもないため、現代映画と勘違いしそうです。

日本の戦時中は敗戦国というのもありますが、もっと貧困性が高いのですが、映画では、酒場のシーンや衣食住に困っているような場面もほとんどありません。

ただ、エニグマの解読に成功し、ドイツ軍の戦略がわかったときに、軍に連絡を入れようとした際「もし、作戦が覆れば解読がバレたことになる」とし、目標は、戦争を終わらせることとした場面が印象的でした。

仲間の一人が、「兄が船に乗っている」とし、「我々は神ではない」と、人の生死をコントロールできる立場へと解読成功後の方が醍醐味というか一つ上のステージへ上がった分岐点へとなり面白くなるのです。

実際に、エンドロールを含めて、史実に基づいていますが、けしてハッピーエンドではありません。

しかし、クロスワードパズルの解読を6分以内で行うというテスト結果によって集められたメンバーが、苦労の末、またヒントを得て解読していく様は、物語として見応えがありました。

まとめ

毎日無造作に送られてくる、暗号の数々。1日のうちに解読できないと、また翌日には届く暗号。

戦いに出ている人たちもいるのに、僕達は何もできない!と、嘆きを持ちながらも、葛藤と苦労の末に解読し、何百万人という人たちを救ったとされる本当にあった話。

しかし、大多数を救う代わりに、個人は潰れてしまう典型的な話でもあるのです。

こういった話は、『セザンヌと過ごした時間(Cézanne et moi)』など絵画画家の話でも同じですよ。あとから評価が得るパターン。

そして、この時の発明が、現代のコンピューター、そしてAIという人工知能に紐付かれているのです。確かに、鑑賞しながら、「現代のビッグデータ」のようだと感じていました。

最終的に切なくなりますが、頭を動かす練習も兼ねて、観るのがおすすめですよ。

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