『50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『50円のコスト削減と100円の値上げでは。どちらが儲かるか?』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ お金
『50円のコスト削減と100円の値上げでは。どちらが儲かるか?』感想、レビュー、あらすじ、ネタバレ

『50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?』とは?

『50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?』とは、経営と会計を軸に、物語形式で話が進む、公認会計士で税理士、LEC会計大学院教授である林總(あつむ)氏、著作でダイヤモンド社より出版されました。

どんな内容?あらすじは?

『50円のコスト削減と100円の値上げでは。どちらが儲かるか?』は、経営大学の3年生である女子大生を主人公に、ゼミをクリアするために、全国展開するチェーン店でインターンを行いながら、お店の抱える赤字や問題を、経営やマーケティングの視点で解決していく物語仕立ての経営、会計本です。プロローグを、ファミレス戦争勃発、パート1がヒカリのクラークシップはじまる、パート2が決算書はトップシークレット、女性はなぜ、高価なトリュフを買うのか?、アクションプランはノウハウの固まりだった(おそらく塊の誤字、誤用かもしれません)、

決算書では、真実がわかんらない、お客様の声は天の声、キッチンには宝が埋まっている、50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるのか?逆転の発想がロミーズを救う、千の端店に奇跡が起きた!、エピローグが最後のレクチャーと合計12パートで構成されています。

山田真哉氏の『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字』や

『ネコが教えるお金の話』などに似たテイストとなっています。

ネタバレ

『50円のコスト削減と100円の値上げでは。どちらが儲かるか?』は、主人公の女子大生ヒカリが赤字が33ヶ月続く、ファミレスにアルバイトと一緒に参加したところから物語がスタート。

なぜ赤字なのか?本当にその問題を解決すれば赤字が解消するのか?といったことをわかりやすく説明しているのが特徴です。

例えば、最初に赤字を軽減しようとして、人員整理をしたり、時給を安くしたり、利幅の大きいメニューをお客さんに積極的に提案するなどして、結果として売上自体が下がり赤字改善しないという自体に陥るのでした。

さらに、本書『50円のコスト削減と100円の値上げでは。どちらが儲かるか?』では、限界利益が多く記述されています。限界利益とは、個別固定費を差し引いた差額が貢献利益になるのです。

単純そうで実は複雑な限界利益。

例えば、材料費を50円削減した場合、1000円引く250円で限界利益率は75%。売価を100円値上げした場合は、1100円引く300円で限界利益率は72.7%と、材料費を50円削減した方が、会社やお店にとっては、良いのです。

もう少し説明すると、11万円を1000で割ると110個。限界利益は8万2500円と売上高11万円からみると、限界利益率は75%となります。

同じく11万円を1100円で割ると、100個。限界利益は7万9970円と限界利益率は、72.7%となるのです。

そうです。売上金額は同じでも、販売個数が異なるのでした。

大切なことは、コスト削減をし、商品が一体何個売れるのかを計算しないと、結果コストカットにはなっていないのです。

まとめ

物語テイストの経営や会計の本は、たくさん出ていますが、本書『50円のコスト削減と100円の値上げでは。どちらが儲かるか?』は、前置きが短く、また途中の物語性が良い意味で薄くなっているため、読みやすさに加えて、ノウハウやメソッドが詰まっていておすすめです。

バランス・スコアカード(BSC)、財務の視点(financial perspective)、顧客の視点(customer perspective)、業務のプロセス(internal business process perspective)、学習と成長の視点(learning and growth perspective)の4つの視点から上手に説明がされていて勉強になりました。

タイトルとURLをコピーしました